このページは、賛否両論となる事を承知で書かさせて頂きます。
一時的には自身も含めて仕事の幅を下げる方向に働きますが、マルチコプター空撮業の健全化を優先させます。
題材は、マルチコプタージャマーに関してです。
0 [Zero]の技術解説ページは、理論と実践に裏付けられた実直な物言いを特徴とするページです。
安全性の観点から問題となる事柄に関しては、実名を上げて指摘することも日常です。
今回取り上げるのは、悪意のある電波障害に関して。
故意にマルチコプターを墜落させることは可能か?
という問いに関する答えです。
このページは、「マルチコプターを墜落させたい」と願う悪意を持った方の指南書となるページです。
この点に関しては、大きなマイナスなのですが・・・敢えて公開に踏み切ります。
悪意という熱意をもってすれば、素人でも妨害装置(マルチコプタージャマー)の制作は可能です。
この悪意に対抗する手段は、2013年現在は存在しない。
この事実を、多くの方に知って頂く為に、このページを公開します。
このページの基本は、空撮参入時となる10年前に頭の中では固まっていました。
その当時は、「産業用ラジコン妨害機」として想定していました。
購入検討時のメーカーとのやり取りの中で・・・
私:
「送受信機で用いる周波数帯で、強い電波を浴びせたらどうなりますか? また、どの程度の耐性がありますか?」という問いに。
メーカー技術担当者:
「わかりません」と答えられてしまいました。
それから10年が経過しているので、現在はわかりませんが・・・
その当時の、某産業ヘリコプターは、その程度のリスク管理で飛んでいました。
参考ページ
上記の技術解説では、重要ポイントが二重化されていないから産業ラジコンを購入せずにバルーン開発に入ったと記しています。
この様な、送受信部分の二重化が施されていなかったことも、非採用理由のひとつです。
その当時に・・・
1000万円オーバーの産業機だから、重要部品は二重化されているだろう・・・と睨んだのです。
実際は、ホビー機と同等に一系統しか無い事が判明。
何の為の産業機か理解出来ずに・・・バルーン空撮に予算を投じる事になりました。
本題に戻ります。
先日の事ですが・・・
YouTubeにて、安全性の観点から無視出来ないサンプルを発見しました。
リンクを辿ると、「プロ」の方が公開しているサンプルです。
具体的な事は攻撃されると困るので書きません。(それくらいモラルの無い方)
ひと事で言うと・・・
「このレベルのプロは、排除しないと未来が無い」という危険性を感じるサンプルでした。
完全にモラルという箍が外れているプロです。
その法人サイトには・・・
電波法・航空法共に無視した謳い文句が記されていて・・・寒気がしました。
いつか、この日が来るとは思っていました。
モラルが低いプロの登場による、人目に付くところで致命的なフライトです。
この具体例が確認出来たことから、パンドラの箱を開きます。
目的は、モラルの無い同業者を止めることでは無く、発注側にモラルを持って頂くこと。
もう少し具体的に言いますと・・・
いい加減な業者に発注すると、発注元も炎上するという警告と取っていただいても構いません。
それでは、以下から、「マルチコプタージャマー」の解説をはじめます。
・GPSジャマー(海外通販で購入可能)
・ラジコン周波数帯の妨害(非合法Wi-Fiジャマーで可能)
たったこれだけで、マルチコプターは暴走に入ります。
どちらも日本の電波法では非合法の器機です。
ただし・・・購入は合法です。
ネットで調べた限りは、2013年10月の段階では、国内のネット通販でどちらも販売されています。
いつもなら、0 [Zero]で該当機材を用意して実地テストとなるのですが・・・
該当器機の屋外での使用は、電波法違反となることからテストはできません。
この様な妨害方法は、古典的といえる手段です。
テストをするまでも無く、狙って妨害電波を出せばマルチコプターを含めてラジコンは容易にコントロールを失います。
「万が一の場合もGPSを使って自動的に着陸します・・・」と、言うかも知れません。
しかし・・・GPSジャマーにより、頼りのGPS自立航行も完璧に妨害する事が可能です。
同業者で、海外での実地テストを行って頂ける方はご連絡下さい。
GPSの電波は微弱である事から、妨害は容易です。
海外での実害レポートを参照する限りは、数kmという範囲で安価な機材で妨害は可能なようです。
なお、国内のAmazonなどでも、GPSジャマーは販売されています。(2013年10月現在)
これらの器機は、国内対応の為に本来の性能を下げられていることが多いのが通説です。
※未確認
この制限装置を外してしまえば・・・GPSジャマーは完成です。
もちろん、海外通販からも購入出来てしまいます。
購入も改造も合法。
使用のみが非合法です。
←2012年4月11日公開の画像から
記録からは、2011年12月の開発の4ヶ月後には、「輻射波対策」という名目でGPSアンテナはAZ31(アルミを含むマグネシウム合金)板に取りつけられています。
実は、GPSジャマー対策も含まれていました。(該当ノウハウ初公開)
軍事用でもクラックされる訳ですから・・・おまじない程度に考えていました。
この搭載位置は、モーターからの磁場測定と、Wookong_Mへの影響が無い事を確認して採用されています。
空気抵抗も減少し、実務運用の観点からも有利。
DJIのマニュアルは、完全に無視していますが・・・もっとも合理的なGPSアンテナ位置と考えてます。
2013年現在のマルチコプターの多くは、2.4GHz帯を用いてコントロールされています。
2.4GHzは、Wi-Fiと被ることから、Wi-Fiジャマーを購入(こちらも、アマゾンで購入可能)し、改造すれば・・・ラジコンジャマーの完成です。
こちらも、海外通販から本格的な物が購入可能。
2.4GHzに限っては、合法の電波を多数出すという方法でも妨害は可能と推測します。
仮に産業ラジコン周波数を用いたとしても・・・こちらも、無線の知識がある者ならジャマーの制作は容易です。
※代理制作を請け負いそうな、国内のショップは特定済み。
2015年1月5日加筆:総務省「無線設備試買テストの結果について」
総務省「電波利用ホームページ」(外部リンク)にて、試買テストの結果が報告されています。
これらの多くは合法として販売されており、利用者も一般的な通販サイトから購入しています。
利用者がマルチコプターを妨害させるという認識が無くても、これらの器機は利用されています。
過去の業務中にも健康に害があるというレベルの違法電波を出している戸建て住宅が確認出来ています。
なお、このリスクは郊外にも存在しています。
結局は該当する器機が電波を出していれば、安全な場所など存在しないのです。
同業者のサイトで、「人のいるところでは飛ばしません」と書かれているのを見受けます。
この一文で、ポリシーがしっかりしていると判断するのは早計です。
重要な事は、電波状況がクリアである事です。
その上で、人がいないという条件も上書きならキチンとした会社でしょう。
プロの方にお願いします。
まずは、周囲の環境を計測する器機を買いそろえて下さい。
GPSジャマーと、ラジコンジャマーが用意出来たとして、具体的な落とし方を解説します。
1):落とす前に風の方向と強さを確認
2):ラジコンジャマー起動
3):GPSジャマー起動
ここからの先のマルチコプターの挙動は、大きく以下の二つになります。
A):風下側にバッテリーが続く限り流されて、最終的には自由落下
B):風下側に流れつつ徐々に高度を下げつつ、最終的には墜落(運が良ければ着陸)
このページの公開時点での、同業者の多くはAの、「風下側に暴走」のコースに入ります。
これは、送受信機の信号途絶時(送信機の強制OFF)の制御を、「ゴーホーム」(離陸場所に戻る)としているから。
GPSとラジコンコントロールを失った機体は、高度を維持しつつ平行を保ちます。
結果として風下に流されつつ暴走に入ります。
このページ公開時の0 [Zero]の機体は、Bの設定となっています。
これは、想定外(墜落時の損害を保証出来ない)の場所への墜落を避ける観点から。
今までも実務の際には、風向きに細心の注意を払っています。
それには、このタイプの暴走を想定していたからになります。
バルーン空撮屋、ならではの観点ですね。
このページ公開後には、同業者もBの設定を施す方が増える事でしょう。
安全に関する事は、可能な限り共有することに賛成です。
積極的にスロットルの、「絞り設定」を推奨します。
※フェイルセーフでスロットル20~45%の設定
ただし、Bも過信してはいけません。(フェイルセーフも起動する保証が無い為)
テスト方法は、「Atti modeに入れて、スロットル位置フェイルセーフの位置」でテスト可能です。
この時の挙動がマルチコプタージャマー発動時の動きになります。
この様に妨害する場合に、被害を大きくさせる方法。
・風下側に人口密集地
・高度が最も高くなったときにジャマー起動
この二点です。
「人口密集地」としていますが・・・具体的には書きませんが、人口密集地よりも恐ろしいターゲットは存在します。
「高度が高くなったとき」は、上記の、「ゴーホーム設定」を施しているタイプのプロに特に有効。
バッテリーが無くなった際には、妨害がはじまった高度から自由落下に入る可能性が高い。
つまり・・・より高度が高い方が、墜落ダメージが高い。
DSLR搭載機が100mの高度から市街地に落下。
人に当たれば、高い確率で死傷事故となります。
マルチコプターを落とす為の器機は、容易に入手可能。
そして、大型機を落下させれば容易に死傷事故が発生する。
さらに・・・妨害を行った人物の特定は極めて困難です。
これが、マルチコプタージャマーの恐ろしさです。
これも含めて、マルチコプターの墜落のリスクを認識しているからこそ、暴走範囲のコントロールに拘っています。
参考 立入禁止範囲:垂直上昇編
上記ページの制定日に着目して下さい。
今から1年半前に、上記のポリシーは明示されています。
昨日今日の思いつきではありません。
今までも「悪意のある電波障害」は、実務で想定されていました。
想定はしていましたが、それを明示すると、ヒントを与えることになるという観点から今までは公開を控えていました。
0 [Zero]は、マルチコプター参入当時から、マルチコプタージャマーによる悪意のある妨害電波の出現を想定。
それ故に、大規模な事故の分岐点となる2.0kgクラス以下に拘っていました。
さらに、万が一の墜落時の衝撃吸収に必要な開発コストを費やしていました。
2013年現在の0 [Zero]が用いてる業務機体の全ては、上空からの自然落下で人を殺めないという観点から選択されています。
このページの内容は、電波に関する一定水準の知識があれば理解出来る物です。
2013年現在は、「マルチコプタージャマー」なる商品は発見出来ませんでした
しかし、身近にマルチコプターが増えていくなら商品になる可能性が高いと考えています。
例えば・・・
防犯分野で、マルチコプターが採用されたとします。
不審な侵入者をセンサで感知して自動でフライト・・・
この様なロボットにもジャマー(センサとホスト通信の妨害)は有効です。
ホスト通信に用いる周波数帯なども、その道では直ぐに判明する事でしょう。
フライトとホスト通信を潰して無力化してしまえば・・・このロボットは怖くありません。
最終的には、モデリング情報のみでフライトするのが、この分野の究極と推測します。
汎用的な環境では困難ですが、特定の場所を、「守る」という観点のカードマンとして優秀なロボットになるハズです。
ここまで発展するとマルチコプタージャマーも効きませんが、登場には時間が必要です。
マルチコプターによる、防犯ロボットは容易に無力化出来ます。
工事現場(マンション眺望)の撮影などという夢を見る方もいると思いますが・・・
この用途は、マルチコプタージャマーの活躍する分野です。
工事現場などでは、周囲に快く思っていない方がいる場合が多い。
そして、「フライト前には、周囲に告知する」事も多い。
マルチコプタージャマーに狙ってくれと言っているような物です。
0 [Zero]では、マンション眺望撮影専用機体の開発を半年前に着手しましたが・・・
このページの公開をもって、開発は無期限の凍結に入ります。
工事を妨害したいと考えている方には、マンション建築現場のマルチコプターは最高のターゲットです。
2013年現在は、マルチコプターが「革新的」という旗印の下で、様々な産業で採用が検討されています。
一種のバブルといっても良い状況です。
これらの夢は、マルチコプタージャマーにより一気に砕かれることになります。
悪い事は言いません。
このバブルに乗じて一儲けしようと考えている方の口車には乗らないことです。
なお、上記の様なGPSに頼らない自立飛行システムが一般化しても、別の手法でマルチコプタージャミングは可能です。
2013年10月の段階では、非公開としますが必要なタイミングで「GPSジャマーを用いない、マルチコプタージャマー」を公開します。
最低でも5年間は、この公開の必要性は無いと思っています。
後出しじゃんけんは卑怯なので・・・
2013年現在で、GPSジャマーを用いない「次世代のマルチコプタージャマー」を認識していると記しておきます。
妨害電波を無指向性のアンテナでまき散らしている様な、低レベルな物なら防げる可能性はあります。
※2013年現在の多くの空撮会社は気がつけない
仮にマルチコプタージャマーを用いた本格的な愉快犯が出没したとすると・・・
妨害電波を出すタイミングも、出す方向も厳密にコントロールすると予測します。
パイロットの位置から、マルチコプタージャマーの存在の発見は困難でしょう。
仮に、0 [Zero]がマンション建築現場専用の自動マルチコプタージャマーを製作したとします・・・
・マルチコプタージャマーは、建築現場の隣のマンション10階のベランダに設置と想定
・普段は、妨害電波は発しない
・ターゲートが入ってくると想定するエリア(上空=ベースからは真正面)のラジコンコントロール電波を監視
・一定水準の該当電波をトリガーとしてマルチコプタージャマーを自動起動
・20分程度妨害電波を送波して、マルチコプタージャマーを自動的に電源を落とす
・電源を落とした後は、トリガーでも起動しない
このマルチコプタージャマーは、小さい箱に入れてバッテリー駆動も可能です。
待機~妨害~隠匿
この一連を完全自動化。
パーツは全て秋葉原にて入手可能。
製作費用は数万円。
こんな物を、周囲のマンションの10階に仕掛けられたなら発見は不可能です。
結論としては、2013年現在の技術では不可能です。
ネット検索をして頂きたいのですが・・・
軍用の無人機すら、GPSジャマーを用いて落とさせています。
軍用でも防げない事を、ホビーベースの民間機で防ぐのは不可能です。
ならば、マルチコプタージャマーの脅威に震えているしかないのかと言われると・・・
それも違います。
いづれは、先進的なコントローラー開発メーカーが以下の様な方法で解決してくれます。
一つ目は、「光学的な空間認識」です。
2013年現在では、AR.Droneが採用している位置保持のシステムが近しい物になります。
仕組みは単純です。
人間が目視で行っている障害物の認識をコントローラーに受け持たせる事です。
このコントローラーに必要な電磁波シールドを施せば、悪意を持った電波障害により暴走事故のほとんどを防げます。
※その場で、モーターストップで即時墜落のリスクは残る
このタイブの究極の姿は、光学センサでの学習システムです。
機体自身が安全な場所を判断して自動着陸するというレベル。
遠くない未来に実現されることでしょう。
もう一つが、「レーザーによるリアルタイムモデリング」です。
これなら、非常シークエンスでに入っても、GPSを用いずにゴーホームが可能になります。
モデル空間から、相対的な自機の位置を取得。
事前に設定されたホームポジションに、障害物を避けながら帰還するという事が可能です。
このシステムの実現には・・・コンピュターの処理能力の向上を待つ必要があります。
このタイプは、軍用から採用が開始。
然る後に、民生用に降りてくると推測します。
2013年現在は不可能ですが、原発内の調査などには、このタイプの機体が用いられる事になります。
いづれは、単純(GPSとラジコンコントロールを妨害)なマルチコプタージャマーに対抗出来る器機は出てきます。
「GPSが用いられない場所で自律飛行対応」という商品ですが、結果としてマルチコプタージャマーへの対抗策になります。
その実現までは・・・
マルチコプターに対抗する完璧な方法は一つもありません。
パイロット(発注元)が、マルチコプタージャマーのリスクを理解して、打たれても大惨事にならないという想定で、ビジネスモデルを組み立てる必要があります。
マルチコプター空撮は非常に目立つ仕事です。
人里離れた場所での産業用途なら、マルチコプタージャマーの心配はいらないでしょう。
しかし・・・
0 [Zero]が飛ばすような現場では、格好のターゲットとなってしまいます。
マルチコプタージャマーの存在(可能性)が、公になって、もっとも困るのが0 [Zero]自身です。
ここまで、マルチコプター空撮に携わる者にはマイナスとなる情報を開示してきました。
ここからは、マルチコプタージャマーに対抗する特許性のある技術を公開します。
志のあるメーカーから早い段階で実体化されることを望みます。
・赤外線距離計測装置を搭載
・水平位置監視用の簡易カメラを真下に向けて搭載
・上記の器機は、スタビライザーを用いて水平を維持
GPSとラジコンコントロールが途絶すると、以下の非常モードに入ります。
1):赤外線距離計の情報を元に、高度を早急に落とす
2):カメラ情報を元に、水平位置の保持に努める
3):高度20mにてホバリングに移行
4):バッテリー残量10%の段階で着陸動作開始
1~2の動作:
機体の暴走範囲を狭める観点から、一気に高度を落とします。
理想的には風速5m/s(時速18km/h)の条件時に、高度100mの場合でも障害発生時場所から100m離れないことを目標とします。
高度100mからのカメラ認識の水平位置の保持は困難かと思います。
しかし・・・目標範囲に留めるには、有効な機構であることは間違いありません。
ココが押さえれれば、フライト周囲の100mケアすれば良いことを意味します。
もちろん、高度を下げれば管理範囲は、現実的な範囲に狭まります。
3の動作:
降りてきた場所が安全な場所である保証は、どこにもありません。
高速道路や鉄道の上である可能性もあります。
もちろん、公道上で人がいる可能性もあります。
このホバリングから強制着陸までは数分の猶予があることでしょう。
この際の高度をユーザー側で打ち込み出来れば完璧でしょう。(フライト現場で、ベストな高さは違う為)
この間に、強制着陸ポイントの安全を可能な限り確保します。
4の動作:
バッテリーが切れて落ちるよりは、緩やかに強制着陸を行う方が被害は少なくなります。
赤外線距離計と画像認識によるマルチコプタージャマー対策の器機は、2013年現在でも安価に実現可能です。
世界は広いので、既に実体化しているマニアもいるかも知れません。
数年以内に、この様な商品が出てこないなら・・・0 [Zero]が独自開発する可能性も残します。
※市販されているセンサをプログラミングすれば、実現可能。
多くの方にメリットがあるので基本的には、量販されることを望みます。
携帯ジャマー・GPSジャマーなどで調べて見てください。
自然発生的に、これらの商品は市場に出回っています。
便利な物が出来て、それを使えなくする商品が後から出てくる。
これが、過去の歴史です。
爆発的な普及期に入ったマルチコプターに対してジャマーが出てくるのも時間の問題になっています。
都心でマルチコプターが暴走するというタイミングが近づいてきたという認識をしたことから、発注レベルでその様な案件を消す為に、マルチコプタージャマーの存在の公開に踏み切りました。
一時的には、いろいろと不都合が出てくると思います。
しかし、業界その物を消してしまうような、大惨事を未然に防ぐという観点からは、この様な警告は必要かと思います。
2.4GHzなどを監視して、自動で妨害電波を出せるマルチコプタージャマーの制作が可能です。
大きめのバッテリーを搭載し、防水なども可能。
太陽光発電なども併用すれば・・・
これらを、マルチコプターが飛びそうな、公園・河川敷・ラジコン飛行場に仕掛けます。
特に、公園などでラジコンを飛ばすことを快く思っていない方なら・・・
どうなるかはわかりますね?
本題からは外れますが、「公園でのラジコン妨害機」というコンセプトなら・・・
快く受け取る方の方が多いかも知れません。
ラジコンが好きで飛ばしている者意外は、ラジコンは邪魔者以外の何物でも無いという認識も必要です。
GPSジャマーとラジコンジャマーを組み合わせたのが、マルチコプタージャマーです。
起動すると、パイロットのコントロールは全て不可能になります。
起動後には、フェイルセーフのプログラムのセンスのみが、墜落事故の規模を決める要素です。
一般的な設定では、平行を保ちつつ風下に流されて、バッテリーが切れる段階で自由落下という動きになります。
遠くからのGPSジャマーなら、輻射波対策と同じ方法で防げます。
近くから強いGPSジャマーが出ているなら・・・それは防げません。
軍事系の無人機が防げないことが根拠になります。
ただし、輻射波対策も含めて、おまじないは実施した方が良いでしょう。
GPS電波の特性をご自分で調べて、試行錯誤をしてください。
調べれば、遠距離からのGPS阻害と、マルチコプタージャミング(もしくは、クラック)に用いる手法は別である事がわかります。
攻撃手法が別物ですので、対策も別になるという結論になります。
このページの公開タイミンクで、既存のポリシーの多くが見直されます。
特に都市部での最高高度と用いる機体の重量に関しては、厳密に管理することになります。
確実に、お断りする案件が増えました。
開発を進めていたマンション眺望撮影用のマルチコプターも開発凍結となりました。
また、今後採用が検討される4K機材では・・・都市部では飛ばせないという可能性もあります。
ここ数年という先までは、マルチコプタージャマーの存在の公開により0 [Zero]にとってはマイナスの事柄が増えます。
「半径1kmの範囲に民家が無い」
非常に恵まれた条件ですね。
ここならば、風速3m/s(10.8km/h)以下の風ならば、マルチコプタージャマーが打たれても人身事故にはなりにくいと言えます。
その環境を大切にしてください。
マルチコプタージャマーが仕掛けられていない場所なら・・・
当然ですが、問題は発生しません。
既存の空撮会社の多くは、大きな影響が無いと推測します。
ただし、マルチコプタージャマーに対する正しい知識は必須です。
◆問題が少ない案件
・新築社屋の撮影
・計画を公開していないインフラのチェック
・空撮素材撮影
悪意を持った方が周囲に少ない案件は、マルチコプタージャマーの影響は、全く無いと言って良いでしょう。
◆少し問題になりそうな案件
・メガソーラー
・学校などの人文字撮影
・災害撮影
・遺跡
・測量
撮影日を公開するタイブの案件は、リスクが多少上がります。
情報を得た方の中に、快く思っていない方が含まれている場合は、問題になってきます。
この分野に限っては、マルチコプター登場前の方が総合的なリスクは少なかったというのが実際です。
マルチコプターが登場し、それを追いかける形でジャマーが出てくることから結果として危険な案件となってしまいます。
このタイプの案件は、0 [Zero]の専門ではありませんので、多くは語りません。
遺跡空撮などの案件で、大きな事故が発生した段階で業界のポリシーは形になっていくのでしょう。
◆大きな問題となる案件
・マンション眺望撮影
・複数日の同じ場所でのドラマ・映画のロケ
・イベント撮影
マンション眺望撮影の現場では、マルチコプターの使用は不可能になったと解釈してください。
マンションの建築現場は、何事も無くても反対運動が起こるような撮影現場です。
そして、空撮の必要性も高い現場です。
さらに・・・反対派の多くは、隣のマンションなどに住んでいる。
マルチコプタージャマーを用いる可能性が最も高いのが、マンション建築反対派の周囲の住民です。
ドラマのロケ現場などの場合は、1日で終わる案件ならリスクは少ないと思います。
複数日に及ぶ大規模な撮影の案件などでは・・・愉快犯を引き寄せてしまうリスクが付きまといます。
スタジアム内で、グランド側から観客席を撮影。
このタイプのイベント撮影も、相当なリスクがある事がわかって頂けるかと思います。
具体的な手法の記載は控えさせて頂きます。
GPSをクラックすると、任意の場所にマルチコプターを誘導することが可能です。
GPSに偽の位置情報を送るというのが手口が該当します。(軍事用無人機の奪取と同じ手法)
本気になれば・・・
「ライバル会社の機体を新幹線に突っ込ませる」などということも容易です。
※もちろん、0 [Zero]はそんな会社ではありません。
様々な理由でマルチコプターは墜落します。
技術が低い業者の場合は、整備不良(設計瑕疵含む)で墜落などと言う事も日常的に発生しています。
その時に使われそうな言い訳が、「マルチコプタージャマーで落とされた」です。
相手は一応はプロのわけですから、クライアントの反論などはいなしてしまうでしょう。
そんなときは、「受注時にその旨を伝える義務は無かったのか?」と問いましょう。
ここで歯切れの良い返答は出来ないでしょう。
事前にマルチコプタージャマーの存在が伝えられていないなら、墜落原因としてマルチコプタージャマーを上げる事は出来ません。
また、マルチコプタージャマーを理解して、対策が必要と感じているならフライト前に無指向性の強い電波は実測しています。
0 [Zero]の場合は・・・
・ラジコンヘリ空撮料金表に注意事項にマルチコプタージャマーの明示(赤字で表示)
・フライト前に、妨害電波の計測 参考ページ
機体側にも対策は施されていますが、ノウハウに該当する部分なので非公開とさせて頂きます。
No026 : マルチコプタージャマーとは?
No027 : 常設マルチコプタージャマーとは?
142) 【特願D】宅配ドローンヘリポート
141) 宅配ドローン着陸姿勢と特願A
140) 宅配ドローン理想重心機と特願A
139) ドローンのデザインとは?
138) バッテリー初期不良の原因特定
137) DJI純正バッテリーの自己放電確認テスト
136) 5機目のDJI PHANTOM2
135) DJIは信用出来るのか?
134) 2016年のDJIクオリティの確認
133) 宅配ドローン実証機制作 その3 特許と許可申請
132) 宅配ドローン実証機制作 その2
131) 宅配ドローン実証機制作 その1
130) 航空法改正
129) 【特願A】実フライトテストNo1
128) 「ドローンから落下させる」機構制作とテスト
127) ドローンの飛行時間について
126) ゲインとは?
125) 首相官邸屋上のドローン落下事故に関して
124) リポバッテリーの検査方法
123) GoProのNDフィルタに関して
122) ホワイトハウス無人機墜落に関する推測
121) 特許出願機の実体化
120) 墜落原因の報告義務について
119) 危険な業者の判断方法
118) 注文者責任のとらえ方の変化に関して
117) マルチコプターが旅客機を墜落させる
116) マルチコプター全面禁止というシナリオ
115) マルチコプター墜落原因の解析について
114) GPSハッキング
113) 管理責任者の表示
112) フライト総重量の明示
111) 湘南国際マラソン墜落事故を考える
110) 雨とリチウムポリマーバッテリー
109) DJI lightbridge テスト開始
108) DJI Phantomd純正プロペラの評価
107) T-MOTOR Antigravity MN2214の評価 その2
106) SUNNYSKY Xシリーズの評価 その2
105) 大型機とFPVの解禁
104) 「螺旋下ろし」で安全な機体回収
103) 固定ピッチのメリットとデメリット おすすめ
102) 3Dプリンタ打ち出し部品を信じるな!
101) 3Dプリンタとマルチコプター
100) 技術解説100ページの区切
99) マルチコプターとPL法
98) スチール撮影用マルチコプター入門
97) リポバッテリー内部検査の理由
96) T-MOTOR Antigravity MN2214の評価
95) SUNNYSKY Xシリーズの評価
94) フルスクラッチマルチコプターのススメ
93) SONY SEL1018は、マルチコプター空撮に使えるか?
92) Amazon Prime Air
91) α7とα7R
90) 動画撮影前提のマルチコプターフライトテクニック
89) 航空法第二条
88) リポバッテリー充電ステーション設計中
87) マルチコプタージャマーについて
86) 空撮屋必修の書籍 :「一般気象学」 おすすめ
85) 電波障害の再検証
84) 空撮会社のノートパソコン
83) マルチコプター空撮機材車
82) 選別落ちリチウムポリマーバッテリーの例
81) プロペラバランスを極める
80) 機材車増車
79) 受注制限に関して
78) ブラシレスジンバル【1.0kgクラス】 業務投入開始
77) ブラシレスジンバル・最初の2週間
76) 1.0kgクラスのジンバル交換
75) 「GoPro HERO3 + ブラシレスジンバル」初フライト
74) ブラシレスジンバル組み付け中
73) パソコンの高性能化により、機体を軽量化?
72) モーターを使い切るノウハウの公開 おすすめ
71) 黎明期から成長期に入ったマルチコプター空撮
70) 夏場の駐車車内の温度上昇対策
69) 「社員パイロット」の責任範囲
68) 「幽かな彼女」ワーク解説
67) マンション眺望撮影専用機体の開発開始
66) コンパクトデジカメの可能性
65) 「フライト重量」は重要な技術スペック
64) 1.0kgクラス・最初の1ヶ月
63) AR.Drone 【屋内ハル】の流用
62) 1.0kgクラス4モーター フレーム再設計
61) 1.0kgクラス4モーター開発経過
60) 屋内限定業務用クアッドコプター開発開始
59) ハンディーカムCX430V導入
58) DJI Wookong-MのGPSアンテナ
57) DJIの品質は大丈夫なのか?
56) フタバ14SGは空撮送信機の定番と成り得るか?
55) サイバーショットDSC-WX200発表
54) リチウムポリマーバッテリーの短絡テスト おすすめ
53) 「科捜研の女」2時間スペシャル撮影例
52) 軽量マルチコプターにベストなカメラは?
51) GTOスペシャルのワーク解説
50) リチウムポリマーバッテリー考察
49) 変電所付近での電波障害
48) ノーファインダー撮影が基本
47) DJI Wookong-Mの暴走原因の特定完了
46) 墜落テスト[2.0kgクラス 6モーター 2012年12月編]
45) DJI Wookong-Mの最新ファームに関して
44) AR.Drone 2.0はブロの撮影に使えるか?
43) プロペラ接触危険率 おすすめ
42) 2.0kgクラス高機動タイプ [Ver2] 開発中
41) 2012年夏のマルチコプター墜落の解説 【このページにて原因の特定説明】
40) 「受注見合わせ」と、「フライト制限」に関して
39) 重量級テスト機体の処分
38) マルチコプターに関する特許出願の内容
37) オクトコプター初フライト
36) 「人物接写空撮」とは?
35) 「2.0kgクラス 6モーター」第一期大規模改修完了
34) 「引きのカット」のカメラ角度について
33) 軽量マルチコプターだから出来ること
32) 0 [Zero]の機体が軽く精度が高い理由
31) マグネシウム合金が理想的なマルチコプターフレーム材
30) 6モーターは危険?安全?
29) 8モーターが安全な理由
28) 4モーターが危険な理由
27) DSLR搭載機開発の一時凍結
26) 初のマルチコプター空撮業務の解説
25) マルチコプターの事故と注文者責任 おすすめ
24) 降雪時のマルチコプター空撮サンプルとは?
23) エクストリーム空撮
22) プロペラバランス
21) リチウムポリマーバッテリー
20) マルチコプターの防振対策
19) JR XG8 本採用
18) モーターテスト用ベンチ制作
17) GoPro HE HERO2 専用ジンバルの試作例
16) 機体設計の方向性
15) ラピド工房
14) DJI Wookong-Mは最新ファームによりトラブル解決
13) αゲルとジンバル
12) 空撮ムービー撮影にフルサイズ一眼は必要なのか?
11) バルーン空撮屋の都合
10) DJI WooKong MとJR・DMSS2.4GHzとの相性?
9) DJI WooKong Mの初期不良確定
8) 犯人はコントローラー?受信機?
7) DJI WooKong Mのトリムズレ
6) 上空フライトテスト
5) 離陸から撮影までの所要時間
4) 実務を想定した弱風条件の動画撮影
3) 1号機にカメラ搭載
2) 最初の一週間
1) マルチコプターの導入