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ドローン空撮[技術解説] - DJIは信用出来るのか?

DJIは信用出来るのか?

Amazonマーケットプレイスにて DJI Phantom2フルセット4機テスト購入。
その同梱バッテリーが全て初期不良というトラブルに遭遇。

DJI Phantom2 × 4セット
DJI Phantom2 × 2+2=4セット

Phantom2 + H4-3Dフルセットを、さらに2セット購入しました。
2016年4月21日現在の社内在庫は4セットになっています。
当初のページにも記させていただきましたが、切っ掛けはバルーン空撮への転用研究の為です。
機体を2セット。
これに、予備のジンバルを加えればバルーン空撮の動画撮影に必要な部品は揃います。

0 [Zero]の技術解説は、正直な物言いが特徴です。
DJI製品を上げたり下げたりがいつもなのですが、2016年現在の製造品質は良い(国内ラジコンメーカーと比較出来るレベル)としています。

なお、2年前の記事では、「初心者に推奨」と、プロが用いるなら「改修機なら、一定の価値あり」と評価しています。
つまり、並以下の評価でした。
※2011年当時から基本的には下げベース。
その時点でのDJI Phantom2は、設計・製造の瑕疵が散在する問題のある機体でした。
2016年では、今回の4機の内部を確認したことにより一定水準に達したことは確認出来ました。

バッテリー不良のおさらい
バッテリー不良のおさらい

ドローンの最重要部品はバッテリーと考えています。
以下の様に過去にも技術解説で何度も取り上げています。

124) リポバッテリーの検査方法
97) リポバッテリー内部検査の理由
88) リポバッテリー充電ステーション設計中
83) マルチコプター空撮機材車
82) 選別落ちリチウムポリマーバッテリーの例
54) リチウムポリマーバッテリーの短絡テスト
50) リチウムポリマーバッテリー考察
21) リチウムポリマーバッテリー

最初は2セットから初期不良は発生します。
初期不良は、「バッテリーの残量表示が出ない」と、「充電出来ない」という内容です。
0 [Zero]は研究目的に、過去にもPhantomを購入しています。(業務には用いていません)
Phantom2のバッテリーも、2年前に水濡れテストを実施しています。
様々な機器が用意されてることから、機体や充電器に不良が無い事は確認出来ます。
しかし・・・
一般の方なら大いに悩むところでしょう。

DJI製品の初期不良率が国産メーカーの比では無い事は、このページをご覧の方にはご存じの事と思います。
販売店の質が低いことも、ネットで調べれば直ぐに分かります。
カタログスペックがいい加減であることも日常。
相性も多発。
そして、初期不良対応に関しても評判が良くないことも・・・
工業製品である以上は、一定の初期不良は致し方なしと理解しています。
しかし、2連続のバッテリー初期不良を見過ごす事は出来ません。
そこで、微力ですが抵抗します。
今回の機体は、アマゾンのマーケットプレイスを選択しています。
何度も書いていますが、リポバッテリーは鮮度が命。
商品が回っているところから購入すべきという判断からです。
結果として、一般の方が遭遇することも多いトラブルのパターンと言えます。

なお、業務機体に用いるバッテリーは、内部まで検査して製造ロットを確認します。
車両も高温になることを嫌うため、鉄板レベルまで剥いだ後に遮熱工事を実施します。
ここまでの準備を行ってフライトを行っています。
もちろん、ホビー用途ではここまで必要ありませんが、ご参考まで。

DJI JAPANに問い合わせると・・・

まずは、国内拠点に初期不良対応に関して問い合わせます。
一般的な家電製品やラジコン機器では普通の事ですが・・・
結論としては、以下となりました。

DJI JAPANの回答
Amazonマーケットプレイス購入の場合は、DJI JAPANは対応出来ない。
購入店舗(Amazonマーケットプレイス)に相談しろ

との事でした。
民法的には合法ですが、国内の慣例には沿っていません。
この様な対応は国内メーカーではあり得ないところですが、DJI製品ではいつものこと。
この辺の強気なところは安定しています。
気を取り直してマーケットプレイスに連絡。(こちらのレスポンスは低速安定)
症状を聞いた段階で初期不良と判断して代替え品を発送するなどという柔軟なサービスは無し。
とりあえず、ショップに送ってくれ。その後に判断とのこと・・・
こういうところも昭和のラジコン業界クオリティを固持。
普通なら、2個のバッテリーを販売店に送れば完了なのですが・・・
興味がわいていきました。
もしかするとAmazonの在庫は全て不良品となっているのでは?
この様な推測です。
なお、購入はマーケットプレイスですが発送はAmazonと購入の時点で確認しています。
Amazon倉庫なら温度管理などもされているという期待からです。(リポを扱うなら当然とも言えるところ)
この様に、可能な限り鮮度の高いバッテリーを搭載したセットを購入するという動きを行っています。

今回の初期不良に対しても、0 [Zero]の知識ならば確実に交換対応してもらえます。
でも、初めてドローンを購入するなどという方なら・・・大いに戸惑う事が予想されます。
自動車ラジコン(ニッケル水素二次電池)の経験など、中途半端な知識を持ち合わせているといじり壊しなどの二次災害も予想出来ます。
今回は完全な初期不良ですのである意味取り返しが付くのですが、放電限界ギリギリの状態でバッテリーなどが届いているなら潜在的なトラブルの元に成り得ます。
どちらにしても、Amazonを含めて流通過程にあるドローンバッテリーに興味が出てきました。
興味の対象は・・・

この様な商品を流通させている、DJIは信用出来るのか?

このDJI PHANTOM2は、一般の方の思い描くドローンの代名詞と言って良いでしょう。
ラジコンとしては例外的な数が国内でも販売されているハズです。
そして、購入元はアマゾン。
まさに、「普通」を画に描いたようなドローンです。

DJI Phantom2の初期不良バッテリー

さらに、2セット追加

最初の2セット購入の時点で、「もしかすると、DJI+Amzonという組み合わせは、とんでもない危険な事になっているのでは?」という嫌な感じを受けました。
さすがに、販売在庫の全てが初期不良なら大きな問題です。
この事をDJIに尋ねても・・・期待するような障害レポートが提出されないのは予想出来ます。
もしも温度や長期在庫に起因する問題を、DJIやAmazonが放置しているなら・・・これは問題です。
自分自身の身は十分な知識と経験から守ることは出来ますが、一般の方なら新品バッテリーが手元に届いた段階で劣化しているなど想像出来ません。
その後の墜落リスクになるからと廃棄することも困難です。
もちろん、墜落時の原因をここに求めることも出来ません。

疑問に感じたなら即行動!
数日後に、2セット追加。
これで、1週間で4セットのDJI Phantom2 H4‐3Dフルセットを購入することになりました。
そもそもの目的は流用のテストでしたが、DJI製品の流通クオリティの確認に移行しています。

結果をお知らせします。
4個とも初期不良でした。
※2016年4月にAmazonマーケットプレイスにて購入

4個中の4個。
つまり、100%の不良率です。

以下は推測となります。
ネット上の自由な発言のひとつですので、参考程度にご覧ください。
まず、原因を考えます。
さすがに、工場出荷時に全てが不良であったとは考えにくいところでしょう。
50%程度の充電量で出庫しているハズです。
このバッテリーが在庫されている間に自然放電し、低電圧限界を下回ったと考えています。

Phantom 2 + H4-3Dジンバル付属モデル
発売日 2015年4月上旬(約1年前)

最大の長期在庫でも1年。
汎用品のリポバッテリーは適切な温度で管理されていれば1年程度で過放電領域に入ることはありません。
Phantom 2のバッテリーは汎用品ではありません。
独自基板内蔵であることから自然放電量が多いと推測出来ます。

次は、夏場の高温です。
国内に2015年4月に入荷したとします。
このタイミングで官邸ドローン事件発生。
当初のもくろみが外れて、大量に入荷したPhantomが大量に売れ残ったのかもしれません。
在庫は、DJIの管理倉庫に山積み。
これらが夏を乗り切る際にリポの推奨温度を上回る温度まで上昇。
結果としてバッテリーが昇天・・・
この可能性もあり得ます。

可能性のおさらい。
A:純正バッテリーの自己放電量が極めて高い
B:DJIの倉庫は夏場に高温となる

Aなら、長期保管起因の過放電の説明をマニュアルですべき。
Bなら、倉庫の温度管理を徹底すべき。

バッテリーを含むドローン関連機材は、「保証をすれば良い」という類いの物ではありません。
一歩間違えば他人を死傷させる危険な機械です。
日常生活では、自動車のブレーキやガス配管に相当する物です。
これを中途半端な知識の元で、製造・販売するのは大きな問題と感じています。

このDJI純正バッテリーは、もう少し掘り下げていきます。

公開日:2016/04/21
最終更新日:2016/04/21
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140) 宅配ドローン理想重心機と特願A
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138) バッテリー初期不良の原因特定
137) DJI純正バッテリーの自己放電確認テスト
136) 5機目のDJI PHANTOM2
135) DJIは信用出来るのか?
134) 2016年のDJIクオリティの確認
133) 宅配ドローン実証機制作 その3 特許と許可申請
132) 宅配ドローン実証機制作 その2
131) 宅配ドローン実証機制作 その1
130) 航空法改正
129) 【特願A】実フライトテストNo1
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127) ドローンの飛行時間について
126) ゲインとは?
125) 首相官邸屋上のドローン落下事故に関して
124) リポバッテリーの検査方法
123) GoProのNDフィルタに関して
122) ホワイトハウス無人機墜落に関する推測
121) 特許出願機の実体化
120) 墜落原因の報告義務について
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95) SUNNYSKY Xシリーズの評価
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85) 電波障害の再検証
84) 空撮会社のノートパソコン
83) マルチコプター空撮機材車
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81) プロペラバランスを極める
80) 機材車増車
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5) 離陸から撮影までの所要時間
4) 実務を想定した弱風条件の動画撮影
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2) 最初の一週間
1) マルチコプターの導入

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