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ドローン空撮[技術解説] - プロペラバランスを極める

プロペラバランスを極める
プロペラバランス

カーボンプロペラよりも安全な樹脂プロペラを使いこなすには、1ランク高いバランス取りが必要。
このバランス取りのノウハウの一部を公開。

1年半前に、技術解説-プロペラバランスを公開しています。
その中では、「削り出しのバランス」や「動バランスの取り方の概要」などを書いています。
今回は、このバランス取りの基本とも言える部分に関して述べてみます。

真鍮のカラーと面研
真鍮のカラーと面研

←面研の一段階目が終わった状態。
ポイントとなるのが真鍮のカラー。
この目的は、「プロペラ装着時の精度を高めつつ、メンテナンス性を高める為」
そして、プロペラバランサーの取付精度を高める為。

面研の理由は、締め付け時の変形を最小にする観点から。
スクラッチ傷からも伺えますが、面研は一定方向からではありません。
一定方向の場合は、力の入れ具合により研磨量がかわってきます。
この観点から120°毎に研磨を行います。

真鍮のカラーの面取り
真鍮のカラーと面取り

真鍮のカラーは、荒削り後に「面取り」が施されます。
カットしたままのカラーでは、プロペラバランサーの治具を締め付けた際に精度が出せません。
面取りをする事により、治具との接触面を線から面とします。

切りっぱなしでは、「点」
切断面を整えても「線」
面取りをすると、「面」

ここが、このページのポイントです。

真鍮のカラーの面取り
精度の高いバランス取り

一手間必要ですが、「面取り」を施す事により治具とは完璧な精度で組み付けられます。
付属の樹脂のカラーのみでは、面研がされていないと精度が出ません。
切りっぱなしの真鍮カラーなら、締め付けても縮みませんが精度が出ている保証がありません。
治具の平らな面をプロペラ側に用いるという方法もありますが、面研が完璧に出ていないと精度が出せません。
「面取り」なら、比較的簡単に精度は出てきます。

面研後に、真鍮カラーの面取り。
この順番で無いと、理想的な面接続は実現出来ません。

この様に治具とプロペラの取付精度が出ていなければ、バランスを慎重に取っても意味はありません。
完璧なバランス取りには、この様な配慮が必要です。

0 [Zero]では、当初からこの方法でバランスを取っています。
プロペラ1個につき、20分が平均作業時間。
このページの面研~面取りまでが10分。
実際のバランス取りに10分です。
なお、プロペラの削りだしでバランスを取る際には、室内の空調を全て止めます。
これは、僅かな空気の動きでプロペラが動いてしまう為。
夏場は、早朝や深夜がランス取り作業の時間帯です。

公開日:2013/09/04
最終更新日:2013/11/08
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