2014年2月15日(大雪2日目) 20:00~23:00頃までの話です。
相模湖IC付近の 【橋沢隧道】で車両の補修を完了し、今夜の宿泊の為に八王子を目指しています。
大雪は、この日の朝まで降っていました。
降り止んでから12時間を経過しましたが、この時点でも走っている車両は極一部です。
普通のミニバンにチェーン巻き程度では動けません。
歩行者なども、まれに見る程度です。
このページは、諸事情から写真少なめでお送りします。
※個人特定を困難にする観点から
既に日没から3時間が経過。
普通の方は動いていないのですが・・・
やはり、スタック車両がチラホラ。
直線距離にして1km程度の移動の間に、2台を救助しました。
この人たちがいなければ、私の移動はスムーズなのですが・・・
見捨てる事も出来ないので致し方ありません。
スタック車両を助けながらなので、21時頃に最寄りのコンビニに到着です。
このセブンイレブンには・・・
この日何度か遭遇している、「ともだち作戦」の方々。(ウインチ付きの車両にて山梨側を目指している)
トンネルからは徒歩でやってきた様子。
燃料(酒)を大量に購入しています。
しばらくすると、東京側からハイエース(旧型の4WD)に乗っているGさん一行が到着。
ここで、お互いの情報交換。
私からは、上野原の手前で大型車が道を塞いでいる情報を渡しました。
ここで、遅めの夕食。
数日間、暖かい物は食べることが出来ませんでした。
ここで、念願のカップラーメンを購入。
お湯を入れて、ドキドキで待っていると・・・
全ての展開を逆転させる、Hさん登場!
後で判明するのですが、Hさんは、Gさんの車両にて、ここまでやってきています。
Hさん:「すいませんが・・・上野原まで送ってもらえませんか?」 (戻ってきた方向)
私が、少し渋っていると・・・(この時点で、疲労は十分)
Hさん:「どうしても、大月まで戻りたいんです。理由は・・・」
このタイミングは、久々のカップラーメンの出来上がり待ちのところ。
取りあえず、カップラーメンを食べさせてくれと伝えます。
こちらのカップラーメンに気遣いが出来ないほど、Hさんは追い込まれています。
暖かい物を食べたいという、私の欲求はそれに勝りました。
ここでは、理由を伏せますがどうしても戻らなければならない理由としては十分な理由でした。
私が同じ立場でも、出来る範囲で戻る努力をしたと思います。
ここで断るのは簡単なのですが、私の疲労と彼らの戻りたい理由を天秤に掛けると、私の負けでした。
この数時間で通ってきた上野原から相模湖までの20号でスタックした車両は、全て私が片付けています。
余程の事が無ければ、1時間程度で上野原の市街地手前に届けられると推測出来ます。
雪は、本格的な凍結に入っていません。
これなら、車両が傷むことも無いでしょう。
つまり・・・
2時間あれば、この場所(セブンイレブン相模湖西店)に無傷で戻れると考えていました。
このHさんは、Iさんとセット。
お見受けすると、若いご夫婦(カップル)。
この二人を、山梨側の、「行けるところまで」送る為に再出発です。
今にして思うと、ここまで送ってもらったHさんの車で西を目指さなかったのかが疑問です。
このHさんは、次日の朝に四方津(大月市の手前)で遭遇します。
HさんとIさんは、長時間一緒に過ごすことになるのですが、最後まで乗り換えの理由は聞いていませんでした。
そして・・・この事件後の、その後を聞けていません。(連絡先などは交換しなかったことから)
無事に、目的は達成できたのでしょうか?
少し心配です。
コンビニを出発して数分。
路上に、倒れている人影を発見しました。
数秒後に、男性2名が、車を制止する為に飛び出してきました。
※私は、相当な速度で走っています。
その光景は、映画のシーンといった感じ。
記録的な豪雪の当日(雪は、この日の朝に降り止む)の夜に、もの凄いネタが舞い降りました。
この時点の登場人物を整理します。
Hさん:相模湖から合流。山梨へ 若い男性
Iさん:相模湖から合流。山梨へ 若い女性
Jさん:相模湖にて行き倒れ 若い男性
Kさん:行き倒れ現場にて遭遇。サラリーマン
Lさん:行き倒れ現場にて遭遇。若いサラリーマン
若者が大雪の中で行き倒れになっていて、その回りをサラリーマンが囲んでいる。
こんな画から話はスタートします。
私 : 「どうしたんですか?」
Kさん : 「歩いてきたら、こんな感じで・・・いま、救急車を呼びました」
私 : 「とりあえず、私の車にJさんを入れましょう」
Kさん : 「待ってください!119番した際に、動かすなと言われました!」
※ここで、1分程度やりとり
「倒れている人をむやみに動かさない」
確かに、コレは基本なのですが・・・
・倒れている場所は深雪
・冬の夜
119番をしていた際には、呼びかけにも応じなかったようです。
それ故に「動かすな」の指示。
Kさん、Lさん共に、軽いパニック。(当然ですね。この時点では生死も判明していません)
会って数分の私よりも、緊急隊員(119)の言う事を聞くのは、ある意味当然です。
ここで、私は迷いも無く、大声を出します。
私 : 「これじゃ~助かる人も助からんでしょう!!!」
まずは、Jさんの脈を測ります。
弱く、早い状態。(取りあえず、生きてます)
そこで、Kさん・Lさんの静止も聞かずに、Hさん・Iさんと一緒に、Jさんをハイエースに運び入れます。
Kさんとは軽いケンカです。
無視して作業を進めます。
車内に入れた後は、Iさんに「カイロを脇の辺に入れて下さい」とお願いします。
車内に入った段階では、男女がよくわからなかったことから、女性であるIさんにお願いしました。
脈がなかったら、私の行動もかわったと思います。
その状況(脈が無い)で、正しい判断が出来るほどの知識はありません。
発見から時間が経過してしまっているなら・・・私も放置したと思います。
※この場所は、30分~1時間前に通っている場所。
この件では・・・
もしも、私の過失でJさんに万が一があれば、問題になります。
電話口(119担当)、Kさん、Lさんは、このリスクを避けた。
これは、ある意味「日本の縮図」です。
マニュアル通りの対応です。(だから、想定外に対応出来ない)
この状況が全ての方の想定に入っていなかったのです。(私も)
故に、地の力が試されました。
深雪であることから、頭などの強打の心配は少ない。
この日に走っている車はいないので、自動車事故の可能性も消せる。
私は、現場の状況を総合的に考えて、ベストと思える行動を取っています。
それも、迷い無く。
渋る、Kさん、Lさんを放置して、Hさん・IさんにJさんの看病を依頼します。
KさんとLさんは、救急隊と連絡を取っているようです。
どうやら・・・雪の為に、救急車はたどり着けないとの事。(消防車で、西側から向かっている)
東側から救急車が向かってるが、こちらも到着時刻の目処は立たない。
どちらかに送り届けることは容易いのですが、ここで私は動きませんでした。
通常ならともかく、この日の路面では車両は酷い揺れに見舞われます。
倒れた場所から車内の移動なら問題無いとしても、ここから先の車両移動にはリスクが付きまといます。
それに・・・時間の経過と共に、Jさんも話せるようになってきました。
この救急車待ちの時間で、Kさん・Lさんと雑談をしていました。
時間の経過と共に、お二方とも落ち着いて来たので普通に話せます。
どうやら、この二人は同じ境遇の方。
電車が止まってしまったことから、徒歩にて自宅を目指している様子。
面識は無かったようですが、同じ方向に向かっているとこから、意気投合してしまったようです。
なお、お二方共に、とても良い方でした。
少なくとも、行き倒れを見て見ぬふりをする方ではありませんでした。
この間に、新たにサラリーマンのMさん登場。
これで、同じ境遇のサラリーマン3名が揃いました。
この日の夜の条件は、生涯で一度出くわすかどうかの悪条件。
気持ち面も含めて、備えていると言っても試されているようでした。
このページを書きながら、自身の行動を振り返ってみましたが・・・
倒れていたJさんを即時に車両内に保護し、隊員が来るまでは容態を監視しつつ待機。
自己評価は、満点。
←2014年2月15日 21:30頃
行き倒れ遭遇から1時間程度経過しました。
西側から、緊急隊員3名が到着。
どうやら、消防車で移動してきたようですが車両は途中で動けなくなってしまったようです。
取りあえずは、東から向かってくる救急車を待つという事になったようです。
※救急隊到着後は、基本的には私は何もしないのが礼儀かと・・・
さらに、しばらく現場に待機します。
すると・・・
東から向かっている救急車も、現場にたどり着けそうも無いとの事。
この流からは・・・「私が、救急車まで送りましょうか?」という話になります。
ここで問題なのが、上野原方向への移動を急ぐ、Hさん・Iさん。
スタートから1kmも進んでいないのに、「戻る」という話が進んでいます。
彼らが、西進を急ぐのもわかっていたのですが・・・
話し合いの結果、徒歩にて移動を続けると判断したようです。
見たところ、体も心も堅強そう。
二人ですので、Jさんの様に行き倒れになる事も無いでしょう。
Jさんを救急車に送り届けてから、追いかけることを約束して別れました。
ここで、Jさんに動き有り。
保護してから、時間も経過したことから話せるようになってきました。
どうやら、東京側から山梨側に移動したいとのこと。
徒歩で高尾山を越えてきたようです。(腰まで雪と話していました)
細かい事は聞かなかったのですが、十分な食事も取っていなかった様子。
←2014年2月15日 22:30頃
その後、サラリーマンの3名同乗したままで、Jさんを相模湖駅の近くまで来ている救急車まで送迎。
東から移動してきた救急隊員の方に、Jさんを引き渡しました。
ここで・・・朝に遭遇した、救急隊員の方と再会。
※西からの班も含めて、付近の緊急隊員大集合
どうやら、朝から不眠不休で動いているとの事。
本当に頭がさがります。
この時点でのハイエース搭乗者は、以下の三名。
Kさん:行き倒れ現場にて遭遇。サラリーマン
Lさん:行き倒れ現場にて遭遇。若いサラリーマン
Mさん:Kさんの知り合いのサラリーマン
この方々は、全て帰宅困難者。
各々が、下ろされた駅から自宅に徒歩で向かっている最中です。
私が来たから良いのですが・・・
一歩間違うと、Jさんの様に行き倒れになるところです。
なお・・・
Jさんの行き倒れから現場を通ったのは、私と上記の三人以外に、Nさん(この方ハイエースに乗りませんでした)
降雪が一日ずれれば、サラリーマンは通らなかったのです。
偶然が重なって、Jさんは発見されました。
そして、私が通りかかったからこそ、凍死を避けることが出来ました。
一歩間違えば、Jさんは亡くなっていたと言えると思います。
このページなど、見ることも無いかと思いますが・・・
拾った命を大切に使って下さい。
それから・・・
日本の真面目なサラリーマン方々へ。
この日に、戻らなくても良かったのではないでしょうか?
※事実として、電車は週明けにも復旧しません。(月曜日に、出社出来無いとも・・・)
これにて、大ネタ終了。
残りのネタは、カワイイ物です。
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