0[Zero]を含めて、国内にはパノラマ空撮を行える会社が多数あります。
パノラマ写真の撮影の方法は主に6種類の方法があります。
ここではパノラマ写真の、「良い例」と、「悪い例」の解説の前に、パノラマ写真の撮影方法についてからご説明します。
パノラマ写真の撮影方法
1):パノラマカメラ(アナログ)を使用
2):全周囲同時撮影が可能なデジカメにて撮影
3):普通のデジカメ画像をステッチ
4):全周囲フィッシュアイ画像からステッチ
5):スイングパノラマ
画質:★★★★★
精度:★★★★★
範囲:★★★★★
「もや~」としたパノラマ空撮写真を見たことはありませんか?
これらは昔ながらのパノラマカメラを用いて撮影されています。
上空にて「レンズが回転」することがポイント。
この回転の間に周囲を撮影するというシステムです。
「もや~」とする理由の半分は機材の古さ。
残りの半分はフィルムからデジタル化する際の技術の不足です。
20世紀にはこの方法が唯一の撮影方法でした。
しかし、デジタル撮影機器が進化した2013年現在では廃れたと言って良い方法です。
パノラマカメラにもフィルムサイズが大きい高画質タイプも存在します。
この場合も基本的な傾向はかわりません。
0[Zero]でも、2003年くらいにテスト購入しています。
その時代でも、出たばかりのデジタルパノラマ機器の方が画質に優れたことから研究を即時に中止してしまいました。
この方法のメリットはただひとつ。
パノラマ画像を得るのに、パソコンの知識を必要としない事のみです。
もちろん、プロが採用すべき方法ではありません。
画質:★★★★★~★★★★★
精度:★★★★★
範囲:★★★★★
ストリートビューがこの方法を用いています。
真下、真上含む全ての方向を短時間に撮影し、画像を自動的に生成。
全ての撮影方式で、もっとも将来性のある方法です。
このページを公開した2010年現在では画質面が劣る事が最大の欠点でした。
2013年となった現在では現実的な機材が多く出てきました。
ただし、バルーン空撮に用いられるレベル(シャッター速度・重量)には達していません。
2020年には普通のパノラマ空撮の多くはこの方式にて撮影されることでしょう。
0[Zero]では研究に入っていない方法です。
パノラマ撮影は印刷に用いることも多いことから現在の画質では仕事になりません。
画質:★★★★★~★★★★★
精度:★★★★★
範囲:★★★★★
空撮パノラマ写真の多くはこの方法にて撮影されています。
特殊なレンズを必要としない。
コンパクトデジカメからもパノラマ生成可能。
これは簡易的なバルーンでもパノラマ空撮可能であることを意味します。
画質は用いるデジカメとレンズの質で大きく変わります。
最新の3600万画素クラスのフルサイズデジタル一眼レフと、最新の超高画質広角レンズを用いると究極の画質が得られます。
2000万画素程度のコンパクトデジカメなら広告用途もカバー出来ます。
また、複数の階からの撮影が必要な景観シミュレーターでは撮影精度が落ちることも問題です。
0[Zero]では超高解像度パノラマの商品にてこの方法を用いています。
画質:★★★★★
精度:★★★★★
範囲:★★★★★
安価なパノラマ商品で、0[Zero]が用いている方法です。
画質・精度のどちらも完璧で有ることはパノラマ空撮ギャラリーをご覧頂ければわかることと思います。
実は空撮会社として、この方法を用いているのは少数派です。
・用意する機材の金額
・必要とされるコンピュータの知識
・機材の重量
その全てが他の撮影方法よりもハイレベルとなります。
0[Zero]はバーチャルツアー制作・Web制作分野でも、国内では技術開発会社として名が通っています。
四季でぐるんパ(季節切替バーチャルツアー)などで、開発された究極のパノラマ撮影技術を空撮に生かしています。
「A」と「A'」を比較して下さい。
「A」はビルが左に傾いていることが確認出来ます。
左の画像はよく見てみると全ての建物が左に傾いています。
遠景となる「B」のビルも微妙に傾いています。
なお、「B」の傾きが一目でわかるのが画像加工のプロ。
一般の方なら、指摘されても傾いているように見えないかもしれません。
この比較画像はまったく同じ画像から別々のスタッフによって加工されています。
右の画像を加工しているのはバーチャルツアーの基本プログラムを開発しているエンジニア。
つまり、プロ中のプロです。
パノラマ画像を比べるときはビルなどの建物が傾いていないかを参考にするとわかりやすいと思います。
今の最新のパノラマ撮影方法なら、プロならば出来て当然のレベルと考えます。
しかし・・・
ここまで達していない「プロ」が多いのが実状です。
さらに、プロ中のプロになると・・・
・仮想水平線が一直線になっている
・高度を変えた場合も、複数のビルなどの位置がブレない
・メインの被写体を意識した露出コントロールがされている
これらは画像加工のスタッフに常に指導している内容の一部です。
パノラマ写真の、「撮影」「加工」は通常の写真と多少ことなります。
必要とする才能と努力は概ね普通の撮影と一緒です。
多少、意識するべき項目がパノラマ写真の方が多め
通常の写真の経験が無い方は困難な世界であることは言うまでもありません。
画質:★★★★★
精度:★★★★★
精度:★★★★★
コンパクトデジカメなどに搭載されているパノラマ撮影機能です。
カメラを横に振ると撮影できるという非常に簡単な撮影方法です。
即時にパノラマ画像が出来る事は良いのですが撮影時の技術が画質に直接反映されてしまいます。
この撮影方法は独特の揺れを発生させるバルーンには不向き。
三次元的な位置を固定出来るマルチコプターには将来性のある撮影方法です。
撮影範囲が狭いのはスイングパノラマを複数枚撮影し合成することにより解決可能。
コストを落としつつ、そこそこの解像度で360°パノラマを生成するなどということも可能になります。
41) 専用車両の集中メンテナンス
40) α7RⅡ狂想曲:その9 Vix
39) α7RⅡ狂想曲:その8 ThinkPad P50考察
38) α7RⅡ狂想曲:その7 ThinkPad P50到着
37) α7RⅡ狂想曲:その6 バルーンを独自開発する空撮会社
36) α7RⅡ狂想曲:その5 レタッチャー用ワークステーションのテスト開始
35) α7RⅡ狂想曲:その4 今までは空冷でした・・・
34) α7RⅡ狂想曲:その3 超高解像度パノラマ加工に必要なパソコンとは?
33) α7RⅡ狂想曲:その2 現場で必要なパソコンとは?
32) α7RⅡ狂想曲:その1「α7RⅡ」後という世界・・・
31) α7Rの業務投入開始
30) 撮影時の服装に関して
29) α7R赤外リモートレリーズ
28) α7Rリモートレリーズ制作
27) α7R ILCE-7R到着
26) 機動性という品質
25) 強風下の撮影を可能にする「ヒューズ」
24) ミラーレス一眼はバルーン空撮のスタンダード
23) 眺望撮影の、「良い例」と、「悪い例」
22) 2009年版:空撮プロが使うレンズ
21) 0[Zero]のバルーンが風に強い理由。その1「尾翼が大きい」
20) 最大風速13m/sの乱流下のテスト画像公開
19) 開発失敗バルーンの例
18) バルーン小型化の研究
17) バルーン独自開発の道程
16) バルーン素材としての塩ビとエバール
15) 新型の開発は一時停止
14) バルーン繋留角度解説
13) 寒冷地専用バルーンテスト
12) 空撮スペシャリストの技
11) 空撮と送電線
10) 空撮の保険について考える
9) 2008年版:空撮プロはどのデジカメを使う?
8) ヘリウムガス不足と値上状況
7) 標高2100m:高地撮影テスト
6) 機材開発例:レンズマウント
5) バルーン空撮と風について
4) バルーン空撮テスト
3) 空撮システム開発解説
2) バルーン空撮専用車両
1) バルーン空撮とヘリウムガス