バルーン空撮に携わるスタッフの服装にも全て意味があります。
ベストを中心に、服装に関する考え方を解説します。
←アシスタント用の春~秋(非冬期)着用前提として用意したベストです。
カメラメーカーの物では無く、業務に特化させる観点からアウトドアブランドからの選択となります。
ここでは、「バルーン空撮のアシスタント用」である事がポイントです。
・バルーンにキズをつける金物類は避ける
・主な機材は、工具・Oリング・ネジなどの小物
・現場に相応しい
これが、バルーン空撮「アシスタント用」ベストの選択基準です。
0 [Zero]のバルーンは車載式であることから、アシスタントやカメラマンはバルーン格納時などにバルーンと密着します。
その際の不用意なトラブルを避ける観点から選択(改修)されています。
バルーン空撮のアシスタントの身につける機材は少なめです。
交換レンズを身につける事はありません。(カメラマンが持ち歩く)
そのかわりに、機材補修などに用いるネジ類や尾翼の取付に用いるOリングなどを持ち歩きます。
これに対応する為に、小さくても大量のポケットを必要とします。
撮影に携わる仕事にも関わらずアウトドア系ブランドからの選択している理由がここにありました。
カメラ機材系のベストではレンズを入れる観点から大きめのポケットとなる。これがバルーン空撮のアシスタント用として不向きなところです。
アウトドア系の多くは、ポケット一つの収納量は少ない物の数が多いことが特徴です。
バルーン空撮の現場は多様です。
マンション眺望撮影・人文字・環境調査・イベント撮影・・・
どの撮影でも人目に付く仕事です。
つまり、第3者も含めて撮影の関係者は人から見られることになります。
この際に「空撮のスタッフ」と見られる為にベストを着用します。
この場合も、現場毎に相応しい色調にする必要がある。
具体的には・・・
・建築現場=カーキー・ブルー
・イベント撮影=オレンジ・ブルー
主にこの様な使い分けになります。
カーキーが2着あるのは、それだけ頻繁に使うから。
夏期に2日連続などの業務を行う場合のスペアです。
オレンジを着用するのは、年間で数回という頻度。
人文字撮影などのイベントの際に、明確に関係者としてアピールする必要があるときに用います。
なお、ラジコン空撮のアシスタントの場合は、黒からの選択が標準になります。
この場合は、画面内に映り込んだ際に可能な限り目立たない事が選択基準となります。
また、身につける機材は動力バッテリーなどが多くなることから、「少なくても大きなポケット」という選択基準になります。
今回のベストは、あくまでも「バルーン空撮用」
それも、アシスタントという限定を付けた選択になります。
2014年1月現在バルーン空撮のアシスタントは2名が在籍しています。
今回の購入は、この内の一名の非冬期用機材です。
それも、バルーン空撮専用です。(マルチコプター空撮では、別のベストを着用)
この、「4着同時」に関して、コラムでは述べてみます。
最大の理由は、「ポケットを覚える必要がある為」
←この様な夜景撮影の現場にて、スムーズに撮影を遂行する観点からは、着用する服装が頻繁に変わるのは問題です。
同じ物を数年に渡って着用すると、暗闇などの撮影時の信頼性があがります。
また、現場に忘れ物などをする危険性も少なくなります。
※特定業務では、極めて重要な項目。
上記していますが、カメラマンはカメラ機材メーカーから選択しています。
具体的にはテンバのベストです。
これは、定番と呼べる商品なのでカメラ量販店にて常時購入が可能。
この様な事もプロの機材としては重要なところです。
ところが今回のベストは、フェールラーベンと言うアウトドア系のファッションブランドからの選択です。
このベストは定番品では無いので・・・一度市場から無くなると永遠に出てこない可能性がある。
この様な観点から、数年先まで見通した上での4着同時購入です。
ここで取り上げたのはベストですが、靴などにも同様の配慮がされています。
思い当たるだけでも、10種類は業務に応じた靴を履き分けています。
砂地・礫・泥・水・雪・氷など、足場毎に対応する観点から。
撮影案件によっては、「クライアントのブランドから」などという用意もしています。
非常に細かい部分ですが、プロとして恥ずかしく無い仕事を行う為に、この様な配慮までされています。
機会があれば、靴なども技術解説にて紹介させて頂きます。
41) 専用車両の集中メンテナンス
40) α7RⅡ狂想曲:その9 Vix
39) α7RⅡ狂想曲:その8 ThinkPad P50考察
38) α7RⅡ狂想曲:その7 ThinkPad P50到着
37) α7RⅡ狂想曲:その6 バルーンを独自開発する空撮会社
36) α7RⅡ狂想曲:その5 レタッチャー用ワークステーションのテスト開始
35) α7RⅡ狂想曲:その4 今までは空冷でした・・・
34) α7RⅡ狂想曲:その3 超高解像度パノラマ加工に必要なパソコンとは?
33) α7RⅡ狂想曲:その2 現場で必要なパソコンとは?
32) α7RⅡ狂想曲:その1「α7RⅡ」後という世界・・・
31) α7Rの業務投入開始
30) 撮影時の服装に関して
29) α7R赤外リモートレリーズ
28) α7Rリモートレリーズ制作
27) α7R ILCE-7R到着
26) 機動性という品質
25) 強風下の撮影を可能にする「ヒューズ」
24) ミラーレス一眼はバルーン空撮のスタンダード
23) 眺望撮影の、「良い例」と、「悪い例」
22) 2009年版:空撮プロが使うレンズ
21) 0[Zero]のバルーンが風に強い理由。その1「尾翼が大きい」
20) 最大風速13m/sの乱流下のテスト画像公開
19) 開発失敗バルーンの例
18) バルーン小型化の研究
17) バルーン独自開発の道程
16) バルーン素材としての塩ビとエバール
15) 新型の開発は一時停止
14) バルーン繋留角度解説
13) 寒冷地専用バルーンテスト
12) 空撮スペシャリストの技
11) 空撮と送電線
10) 空撮の保険について考える
9) 2008年版:空撮プロはどのデジカメを使う?
8) ヘリウムガス不足と値上状況
7) 標高2100m:高地撮影テスト
6) 機材開発例:レンズマウント
5) バルーン空撮と風について
4) バルーン空撮テスト
3) 空撮システム開発解説
2) バルーン空撮専用車両
1) バルーン空撮とヘリウムガス