メーター巻き戻済み中古車実車を確認・・・

この記事の続編です。

結局は現車確認に行くことになったので、もう少し具体的に書きます・・・
・メルセデス・ベンツ　レインボスター312D
・ディーゼル・AT・右ハンドル
・標準ルーフのショートボディをベースとした乗用車
・1997年式　走行2万km
・記録簿無し
・販売価格は相場よりも安め

ブログもどきのユーザーなら・・・
「この車両は90％以上の確率でメーター巻き戻し！」

こう考える事でしょう。
私も電話などで友人から相談を受けたなら、このように答えます。
「素人が手を出さない方が良い車だよ・・・と」

過去にT1Nの走行7万kmの売り物を中古車屋に見に行ったことがあります。
けっして暇ではありません。
書類選考で落とせる車は相手にしたくありません。
参考：ハズレの中古車屋に泊まりがけで出かける

13年落ちのミニバンが走行2万km・・・
平均年間走行距離が1,500kmです。
普通に考えれば、そんなことはあり得ません。

記録簿があるなら、キャッシュを握りしめて現車確認に向かう所です。
しかし・・・

怪しすぎて、現車確認をする気になりません。

普通なら、流して終了となるのですが私の場合は特殊事情があります。
・仕事(空撮)のために、T1Nは必須
・現状でT1Nは過走行気味
・T1Nの大物パーツは国内に無い(スペアエンジンなど)

車両が修理中との理由で仕事を止めることは出来ません。
ハイエースには入らない。
キャンター・エルフなどではバルーンを運搬しにくい(移動中の気圧変化に対応できない)

特殊事情が重なっています。
ここまで、普通じゃないユーザーは国内でも少ない事でしょう。

理由はどうであれ、部品取車を早急に用意する必要性はあります。

エンジンブローしても、スワップすれば1週間で仕事に復帰。

どこで壊れるかわからない事から、こわれた場所まで自走できる事も必須。

なぜ、レインボースター312Dなのか？

空撮車両のメルセデス・ベンツT1Nと、A3と1シリーズ。
T1Nはこの大きさ故にホテルなどで、いつも苦労します。
安価なビジネスホテルでは・・・確実に駐車場難民になります。

現在の事務所(自宅)の駐車場には・・・
A6・C30･T1N･ムルティプラ･P1800E×2
合計6台が常に出入りしています。
ここにT1N(長さ5.6m　高さ2.6m)を追加すると、駐車場が極端に狭くなります。

「部品取りは小さいT1Nが希望・・・」

「当然、ディーゼルで右ハンドル」

312D(ハイルーフの全長5.6m)では駐車場が狭くなる。
212D(標準ルーフの全長4.9m)なら、屋根下の物置と化しているスペースに駐車できる可能性があります。
この、212Dは200万円前後と言うのが相場。
たかが部品取りに、ここまでの金額を用意するのはシャクです。

ここで注目はレインボースター312D。
ベースの212Dに、豪華絢爛な内装をしつらえた車です。

・T1Nのユーザーは荷車と考えることからレインポースターの人気は薄め
・レインボースターは既に存在しないため部品の入手性が極端に悪い
・NOX法の関係から(東京周辺では登録出来ない)
・ファミリーカーとしては大きすぎる(全幅2m)
・レザーシートはポルトローナ・フラウ

普通なら1ナンバーの212Dよりも高価になるハズなのですが・・・
市場価格は需要と供給から。
10年以上経過している平行輸入車。
ディーゼルということから、普通の整備工場では面倒を見てくれない。
私には都合の良いスペックなのですが一般の方は敬遠ぎみ。
以上から、相場は安めに停滞。(100～200万円)

私にも欠点なのは・・・
314(ガソリン)はある程度存在しますが312(ディーゼル)は少なめ。
アメ車のジャンルなので、右ハンドルも少なめ。
右ハンドルの312Dはかなりの希少車。

レインボースター312D　現車を確認

「空撮部がT1Nを当分買い換えない」と決めたのはつい最近。
シトロエン・ジャンバー(フィアット・デュカートの姉妹車)などや、現行のスプリンターを軸に、次代の空撮部の車両を探していたのですが・・・
結論としてはT1Nがもっとも総合的に優れるという結論に達してしまいました。
頼りないとは言っても、全国ネットの三菱ふそうの存在。
部品や、情報が少ないとい言っても国内にある。
車の根本的な信頼感・・・

ブログもどき的にはジャンパーで全国を駆け巡る方が楽しいのですが・・・
現実的な落としどころになりました。

そこで、チラホラとあらわれる、T1N212D・T1N312D・レインボースター312Dを気に掛けていました。
そこに引っかかったのが今回のレインボースター312Dです。

都内の北部での仕事が終わった後に埼玉まで現車を確認に行きました。
そこにて、走行2万kmのレインボー312Dを確認・・・

お店に入る段階で、メーター巻き戻しと思って車両を拝見しています。
チェックする場所はハッキリとした走行距離を示す損耗。
どの程度巻き戻されているかが焦点です。
販売価格は相場よりも安いことから、エンジンとミッションの状態が良ければ、購入しようという考えで望んでいます。
メーターが巻き戻っていても・・・安いから納得という割り切りです。

その日の印象・・・
具体的なメーター巻き戻しを示す、損耗は見当たらない。

これが第一印象でした。
戻しているとしても軽微。
しかし、整備手帳が無いことから信用は出来ない・・・

現車確認の結果は良い印象。
・大手下取りチェーンからの入庫(車検証にて確認)
・ギラギラとした感じがない(詳しくは下記にて)
・前回りは部品を交換済み(ライト・ラジエターまで)

今回の収穫はこの車両が過走行で無いことの確認が出来たことです。
即断をさけて、自宅に戻りました。

1日に、2台の車を買う？

今年はボルボC30　R-designを既に購入しています。
先月はボルボP1800Eもガレージに入っています。

このレインボースター312Dの現車を確認した日はP1800Eのヤフオクの終了日。
それほど、高価な車でないとしても・・・

1日に、2台の車を買うのは初めてです。

理由はそれだけなのですが店舗での即断は控えました。
それに、予想よりもP1800Eの落札価格が上がってしまうと・・・お財布的に心配です。

その日の第一優先事項はヤフオクに出品されている左ハンドルのP1800Eを確実に落札すること。
レインボースターは翌日以降にじっくり考えようと決めました。
数は少ないのですが右から左へといった車ではありません。

メーター巻き戻し？　初めての根拠が見つかる

数日後に、販売店にこのような質問メールを送りました。

私：「タイヤの製造年を教えてください」

販売店：「タイヤの製造年は'98年です」

初年度登録、平成9年(1997年)の1月の車両に装着されているのが1998年製造のタイヤ。

これにてメーター巻き戻しを確証しました。
車検証には平成18年12月の走行距離表示が20,300kmと記載されています。
現車確認時(平成22年)のメーターは20,600km。
つまり、この数年間は車は動いていません。

新車で下ろされてから、数年でタイヤを交換する程度の距離を走行。(4～5万km程度か？)
また、その頃に前回りを大きく損傷。(バンパー・ライト・ラジエターの交換)
セカンドオーナーに渡る前に、メーター巻き戻し。
セカンドオーナーは距離をそれほど乗らずに、大手下取り店に入庫。
現在に至る。

こんなヒストリーでしょうか？
'98年製造のタイヤにて、過走行で無いことも納得できました。
「過去のオーナーは別のホイールを履いていたのでは？」という疑問もあるかもしれません。
ここで重要なのが現車がギラギラしていないこと。
ここがポイントです。

ホイールを交換するようなユーザーなら・・・
・ナビの取り付け
・ヘッドユニットの交換
・スピーカーの交換
・純正テレビの交換(新車装着はSONYのブラウン管)
・ETCの装着

以上のような事をしているハズです。
今回の車両はこのような雑な乗り方をされている雰囲気がありません。
高い確率で、新車装着時のホイールにてやってきたことが予測できました。

メーターは巻き戻されているが程度は良い。
設定価格が他の売り物と比べると格安なのはうれしい。
T1N・212Dの平均的な販売価格よりも安い。

これは私が保護しなければ・・・

メーターが巻き戻されていることを承知して、中古車販売店から車を買うという、具体的な例でした。

ポイント：メーター巻き戻しがされていると承知して、車を購入しています。

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