旧車の世界にはこの様な格言があります。
部品取りの方が「程度がイイ・・・」
←昨年購入している、'71年式のボルボP1800E。
レストアのペース車として評価すると、私のファーストカーである'72年式のP1800Eよりも程度は良好です。
サイドシルなどの手間が掛かる箇所のダメージが少なめ。
ただし、差があると言っても僅かな物です。
過去にも、何台も「大古車」を購入しています。
ほとんどが購入後に予想以上に程度が悪い事が発覚・・・
今でも勉強させられています。
←昨年購入した、こいつ('71年式)も・・・
購入後に、承知していない部品の不足やダメージが発覚。
相手の方は、「素人さん」ですので・・・こちらが泣き寝入りです。
失敗が常の世界での唯一の例外。
それが昨年購入のレインボースター312D。
これは空撮のメイン車両であるメルセデス・ベンツT1Nの部品取りとして購入しています。
これもある意味で、部品取りの方が「程度がイイ・・・」が当てはまります。
ついに3台目・・・
本日の午後に都内から届きました。
購入先はいつもの、「ヤフオク」
不動車且つ、書類無し。
外装の本人評価は、「悪」
程度も確認せずに、部品取りとして妥当な金額を入札したところ・・・
私が落としてしまいました。
車は'73年式のP1800ES。
シューティングブレークと言うヤツですね。
お金持ちの趣味車です。
繰り返しますが書類無し。
出品者は外国の方・・・という気配がしています。
質問に対しても完璧に答えられない。
つまり、お目当ての部品の程度などは一切不明という、博打を打っています。
最悪の場合は一切の部品が使い物にならない・・・
この様な車でも、「P1800ESの実車をキチンと見てみたい」と思いだけで購入しています。
ちなみに、普段は、「ワゴン党」ですがP1800に限っては、「クーペ党」
P1800はオリジナルに近いほど美しくなります。
軽~く洗ってみました。
この日は金曜日。
つまり、会社は通常営業。
本当は土曜日を待って、部品取りの算段をするハズだったのですが・・・
先走ってしまった最大の理由はその程度の良さ。
ファーストカーの'72年式P1800Eを購入する際に、全国のP1800の売り物を見て歩きました。
北は福島。
南は大阪。
全て、自分の足で回っています。
売り物以外にも、オーナーさんが実際に乗っている車両も無数に拝見しています。
この経験から、今回の、「博打号」を評価すると・・・
購入金額から考えると、奇跡的に程度がイイ・・・
本当は必要なパーツを取って早急に処分したかったのです。
古いボルボを保護するという観点からは非常に困った車です。
P1800はドアの下が腐る事が弱点です。
原因は前輪の泥よけを外すと、路面から跳ね上げた雨水がドアの水抜き穴から進入するから。
これは雨天走行テストにて確かめています。
格好は悪いのですが雨の日も走るなら泥よけが必須です。
うっすらと錆が見える所もあります。
しかし、腐りは一切ありません。
ファーストカーではこの部分に腐れが入ってる事から修繕に時間が取られると判断しています。
ちなみに、私の購入金額ではこのドア2枚で元が取れました。
ここは古い車なら例外なくダメージが入ってくる場所。
新車当時から手が入っていないと思われますが・・・とても綺麗。
錆がうっすらとしてますがこれは無いようなレベル。
ファーストカーの方ではこの場所は大手術を必要としています。
部品取りからサイドシルを切り取って移植。
素人は板金よりも、このコースの方が仕事が早く綺麗に出来ます。
一部に錆が出ていて、大規模なメンテを必要としている場所もあります。
しかし、ほとんどの場所がご覧のような良いコンディションを保っています。
バンパー・グリル・ドアハンドルなどはファーストカーよりも遙かに程度の良い状態。
メッキパーツの評価額=30万円
次の車検は・・・
昭和64年9月と記されています。
つまり、1989年に車検が切れています。
車検が切れてから不動車になって・・・
その後の20年以上をどこで過ごしたかわかりませんがとても良い場所で過ごせていた事がわかります。
ゴム類も、恐らく40年間無交換。
こちらは新品が手には入手できる事から、全く心配なし。
もしも、P1800ES(シューティングブレーク)の道を究めるのなら・・・
この車は貴重な財産になります。
明日から、エンジンなどの観察に入ります。
こちらに関しては全くの未知数。
ヤフオクのコメントは、「クランキングしない」でしたが・・・
取りあえず、バッテリーは載っていませんでした。
それにしても、困った物を手に入れてしまいました。
部品取りにするには惜しい。
書類もない。
綺麗に仕上げて飾っておくには最適な物件です。
さてさて、困りました。
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