ほとんどの方には無意味な情報ページになります。
しかし・・・必要とされている方にはとても有用な情報ページ。
お題は、「レザーシートの再染色」
つまり、革シートの補修の話です。
←日々、整備が進んでいる営業車。
ボルボP1800Eの内装です。
赤なのですが過去のオーナーの管理が悪く色が抜けています。
機械的な信頼性は十分なレベルですので、見栄え系のメンテに入っています。
この車の内装は、「赤」で統一されています。
シート・カーペット・内装などが「赤」となっています。
ボディ色が「黒」「白」なら赤内装もありかと思います。
しかし、私のP1800は前オーナーによりアストン純正色のシルバーに塗装されています。
数年前の計画では外装・内装ともに手を入れてからの乗りだし予定だったのですが「現状」にてナンバーを付けてしまいました。
乗り出すと不思議な物で・・・微妙なシルバーもビジネス用途にはピッタリと思えるようになりました。
そうすると、この赤内装が合わないことが不満になってきました。
ちなみに、ドイツ旧車にあるようなシルバーではありません。
少し、グリーンが入っています。
この外装色に合うのは、「黒」しかありません。
自動車のレザーシートの色替えなどを調べると、必ず「染めQ」に行き着きます。
確かに使い勝手も良く入手性も良い。
お手軽で、失敗しにくそう・・・
何も欠点がなさそうなのですが高価なんです。
運転席のシートの色替えだけで、スプレー3本くらいは使いそうです。
1本が¥2,000ですので・・・車一台分を色替えすると、数万円の出費となります。
また、染めQはあくまで染色ですので、キズなどには対応できません。
こちらは革用のパテなどを用いて事前に下地づくり。
その後に染めQというのが普通のパターンの様です。
この、革用のパテを調べていて、ヒットした商品がありました。
コロンブスのアドカラーという商品です。
元々はパテである、「アドベース」を調べていてアドカラーに行き着きました。
コロンブス製・・・
つまり、革靴の補修キットの一部なんですね。
アドベースはかなり深い傷の補修に。
アドカラーはその後の色補修に本来は使います。
ちなみに、1本¥315円
運転席のシートに、3本使えば対応できます。
つまり・・・
染めQでは¥6,000円の材料費が¥1,000円で済んでしまうのです。
しかし・・・
世の中はうまい話ばかりではありません。
アドカラーによる激安レストアには色々と制約がついて回ります。
アドカラー | 染めQ | |
費用(運転席シート一脚) | 約¥1,000円 | 約¥6,000円 |
施工技術と段取り | ハイレベル | 普通 |
入手性 | 少し困難 | 容易 |
再補修 | 容易 | 普通 |
小さなヒビの対応 | 可能 | 不可能 |
施工後の手触り | 良くも悪くも「変わる」 | 元の状態のまま |
◆アドカラー
良いところはとにかく安価であること。
傷んでいるシートの場合は補修も兼ねて施工可能。(大きなキズはアドベース必須)
しかし、誰にでもおすすめ出来るという物ではありません。
下地づくり・脱脂・薄塗りの技術などを必要とします。
大ざっぱに言うと・・・
オールぺンの経験有無で判断すれば良いと思います。
コツはまさにペイントと一緒。
十分な段取りと急がないことにつきます。
良くも悪くも、施工後の手触りは変わります。
丈夫なレザーシートの手触りになります。
新しく、高級なレザーシートの補修にはアドカラーは向きません。
これらのシートは染めQを使うことを推奨します。
◆染めQ
良いところは失敗しにくいところ。
手触りも、まったく変わりません。
スプレー塗装の経験と知識があれば、大きな失敗もなく革シートの色替えが可能です。
ただし、施工費は高め。
シートカバーなどが容易に入手できるなら、そちらも合わせて検討しましょう。
◆ボルボ240のレザーシート補修に特に有効
参考写真が家族写真しか無かった為この画像にて説明します。
ボルボ240 クラッシック('93年式)の内装です。
この様に、真っ黒のレザーシートの部分補修にはアドカラーは最適です。
運転席シートのサポート部分なら、1回塗りでも十分な効果があります。
オーナーの方には強く推奨します。
小さい面積に、ヘラで伸ばせば・・・そう簡単には失敗しません。
加筆:施工は、「指塗り」を推奨します。
革が重なる部分が鬼門です。
半乾きで放置すると、この様になってしまいます。
施工面同士が張り付いてしまいます。
これはヒートガンなどで急速乾燥をさせると防げます。
冬季の施工だったので、ファンヒーターにて乾燥させました。
夏期の場合でもヒートガン推奨です。
影になる部分を広げ、1分程度で一気に乾燥させると作業が早くなります。
なお、この写真の部分は最初にテストとして施工したシート座面です。
施工後に数日走り込んでから、意地悪なテストをしたときの画像です。
なお、足付けは400番で行いました。
アドカラーは微弱ですが目止めの効果があります。
それを応用すると、この様なパーツの補修をすることができます。
ボルボP1800E('72年式)のシートベルト取付部分です。
ベルトの金具で樹脂パーツが白く変色しています。
ケミカルで一時的には誤魔化すことが可能ですが根本的な解決は不可能とされていました。
少なくとも、一ヶ月前の私はそう思っていました。
アドカラーは革靴についた細かいキズなどを補修出来るのが特徴です。
これを、自動車内装の補修に使ったらどうなるかと考えて・・・
結果はご覧のと降りです。
この仕上がりなら、なんら文句がありません。
最終的な結論には1年の期間が必要かと思います。
夏場の締め切りと、冬場の乾燥。
さらに、日々の使い込みが必要でしょう。
それを待ってに、なりますが第一印象は、「完璧」と呼ぶレベルです。
本来は靴の補修材。
これを考えると、1年程度再施工が必要なレベルまで悪化するとは考えにくいですね。
加筆:耐久性は?
この場所のような、「固い」物に対しては耐久性が低めです。
シートベルトの金具が擦れると一発でキズが入ります。
ドアの内装などに用いる場合の耐久性は十分です。
物が当たることのないダッシュボードの使用にも耐えられそうです。
とにかく、薄塗りにすることです。
最低でも、3回塗り。
私は2回塗りくらいを標準に考えています。
この場合は下地の色が残るのですが定期的に薄塗りをくり返して対応しようと目論んでいます。
なお、厚く塗ると、「パキッ」と表面が割れてしまいます。
1回で、仕上げようとすると、必ず失敗します。(テスト済み)
塗りに使った道具はプラスチックへら。 加筆:手塗りを推奨。
ホームセンターにて¥200くらいの品です。
それも、一種類だけで、全ての場所に施工しました。
絵の具の用に混ぜることが可能ですが標準色のみで施工することをおすすめします。
簡単なのは私と同じ「黒」
ちなみに、染めQと併用しても、どこが境かわかりません。
自信が無いところは染めQ。
シートの後の様な、大きな面積で剥がれにくいところはアドカラーなどという使い分けもアリです。
コツは下地づくり・足づけ・脱脂・乾燥・薄塗り
ペイントのコツと、一緒です。
この3ヶ月で、アドカラーの使い方がわかってきたので加筆します。
シートなど、伸び縮が発生するヶ所は軽度なクラックが発生しています。
これは1分程度の再施工で綺麗に修繕できます。
現在は、「修繕をくり返した結果どうなるのか?」を検証中です。
このページを書いていたときはヘラにて施工していましたが現在は変わりました。
指で、塗りたくるのが最適です。
手袋などは用いずに、直に指で塗りたくっています。
これはハンドルを塗り替えしたときに気が付きました。その後、ドア内装などの平面にも同じ方法を用いています。
アドカラーの塗り塗りは指! これは決まりました。
←ハケ塗り失敗例。
ハケを使うと、この様な跡が残ることがあります。
左官作業の様に気をつけましたが消せませんでした。
これが指施工では発生しません。
ただし・・・体温が移るからなのか、何回もぐりぐりとやっていると、乾燥が始まってしまいます。
コツは2~3回の往復で仕上げてしまうこと。
最初は色が透けても薄付けで。
この様なコテムラの補修方法は今のところわかりません。
(補修予定無し)
←成功例。
ドア内装なら、伸びることも無いのでヒビが入る心配なし。
施工費はアドカラー1本にてOK。(ドア内装1枚)
これが300円の施工費で仕上がったとは・・・そう簡単にはわからないハズです。
シート→ハンドル→ドア内装と進んできましたが最新の技術を導入したドア内装が一番上手にできています。
シートは・・・もともと、実験という要素が強かったのです。
最終的にはミシン作業で乗り切ります。(嫁の応援要請済み)
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