実施日:2008年7月2日 20:30
実施場所:山梨県内 笛吹フルーツ公園
バルーン:Ver4.00
風速:0~2m/s 平均0m/s
テスト内容:既存バルーン+ペンタックスK20Dによる撮影テスト
テスト当日は風速0~2m/sという好条件でした。
実際の業務では、「ベスト」と呼べる撮影条件です。
テストのバルーンは4号機の最初期版。昼間のテストでは十分な合格点が出せる性能を確認出来ました。
高地テスト後に場所を変えて、夜景撮影テストに入りました。
高地テストと同等の機体安定性なら・・・初回から十分な結果が得られるはずです。
←この日の昼間。高地テストにて
高地(富士山四合目)ではヘリウムガスの特性から揚力が極端に減ります。
この様な過酷な条件にもかかわらず、バルーンは、「まずまず」安定した飛行を行っていました。
標高が低いなら、性能は当然上がります。
これなら・・・直ぐにでも夜景撮影ができそうな良好な状態です。
テストが1回で終了なら・・・このページもこれにて終了となります。
この日のテストは失敗に終わりました。
風が少ない(無風などというときも)という絶好の条件にもかかわらず、上空でバルーンが縦方向(ピッチ)に揺れてしまいます。
まるで、時計の振り子の様です。
昼間の撮影ではそれほど問題にならないのですが夜景空撮では致命的と呼べるレベルでした。
1カットの普通の夜景撮影では問題にならないレベルなのですが精度の高い4カットの撮影が必要な、「夜景空撮CubicVR」では実務の投入出来るレベルではありません。
なお、繋留角度は約80度。極めて優秀です。(都内のタワー物件でもOK)
←このテスト時に用いた同仕様
基本的には3号機から700Lほどヘリウムガスの容量を増した機体です。
ヘリウムガスを増やしたことにより、高地では抜群の性能向上がありました。
しかし・・・標高500m以下の一般の地域ではヘリウムガスによる浮力の増加により機体の空力バランスを崩しピッチングを呼んでいることがこの日のテストで確認できました。
追加された700Lのヘリウムガスの浮力をキャンセルするために、1kgほどのバラストを追加したところ、ピッチングの量が減ることは確認出来ました。
ギリギリの浮力でバランスが取られいる特殊な空撮バルーンならではの問題です。
撮影する高度(もしくは温度)によりバルーンのサイズを変えるという攻め方もあります。
既に手元に小さめの3号機もあるので、このやり方は簡単です。
しかし・・・
キチンと空力特性の見直しが出来れば、機能向上が図れることも確実です。
本格的に撮影業務が再開される梅雨明けには今しばらくの猶予があることから、バルーンの空力特性の見直しの方向で開発を進めることになりました。
25)2015年現在の夜景バルーン空撮の現状
24)2012年現在の夜景バルーン空撮の現状
23)初夜景テスト キヤノン5D MarkⅡ
22)キヤノン5D MarkⅡ導入
21)開発中間報告
20)空撮専用車両の改造
19)WT-4の落とし穴
18)ニコンWT-4導入
17)夜景撮影テスト5回目
16)軽量化 -213.1g
15)軽量化 -27g
14)ニコンD700導入
13)強風対策=尾翼強化
12)夜景撮影テスト4回目
11)夜景パノラマ空撮カメラ?
10)夜景撮影テスト3回目
9)夜景撮影テスト3回目
8)墜落撮影機材の修理
7)墜落撮影機材のダメージ
6)臨時対風テスト=大失敗
5)空力再設計2回目
4)夜景撮影テスト2回目
3)空力再設計1回目
2)夜景撮影テスト1回目
1)世界初のCubicVR撮影を!