A6オールロードクワトロが板金修理でディラーに入庫しました。
(カメラマンがやりました)
代車としてやってきたのはスズキ・スイフトの1.2+CVTという旬なバージョンです。
評判の良い車ですので、一度は乗ってみたいと思っていました。
丁度、都内での打合せの仕事も入っていたことから通常業務の中でスイフトを試乗します。
お急ぎの方向けに答えから・・・
スイフトはたぶん良い車です。
しかし・・・1.2L+CVTは基本的にはおすすめしません。
試乗予定ルートは山梨から都内までの往復。
高速から都内の渋滞まで、一通りのメニューが用意されます。
走行距離は250~300kmになる予定です。
私は腰痛持ちです。
シートの相性は命です。
この確認の為に、ご近所の試乗を先行して行いました。
止まっている状態でのシート調整=良好
運転席からの視界(屋根付きのガレージにて)=良好
ここまでの印象=とても良い。
公道20m走行=CVTの、「モワモワ~」とした感触が入り不快
ノートの試乗では最近の国産CVTに好感を持ちました。
スズキがCVTを得意としていないことは承知していますがこの出来は・・・
ノートのCVTとは10年くらいの開きを感じます。
(CVTに関しては後ほどゆっくりと)
5月18日に試乗は行いました。
にも、関わらず静電気が酷いです。
短い試乗時間でしたが100%の確率で静電気発生です。
なお、私は静電気体質です。
一般の方は問題ないのですが静電気体質の方は注意が必要です。
なお、ジーンズ+Tシャツ姿では静電気が酷かったのですがスーツで乗り込んだときには気にならなかったと記しておきます。
シートの形状に関しては長距離試乗に耐えうるといういうことが確認出来たことから、本格的な試乗に入ることになります。
中央道、勝沼-石川SA間の燃費です。
法定速度前後(時折、テストを兼ねての速度増減を含んでいます)
燃費面の印象としては・・・
悪いですね。
これなら、1.6L+6人乗りのムルティプラとほとんど変わらない燃費です。
直進性は高い=60点
この車は国産としては直進性が高い車です。
Fordの小型車の様なネバネバとする直進性です。(良い意味で)
東北道の様な道では快適だと思います。
260~400R程度のコーナーは合格点=50点
しっかりとロールが入る高速道路のキツメのコーナーも合格点です。
車格を考えれば、文句はありません。
500R以上の緩やかなコーナーが鬼門=30点
高速試乗で、もっとも問題とすべきは緩やかなコーナーでの挙動です。
集中しないと、綺麗に車が走りません。
高速でのスイフト1.2Lグレード=40点
市街地では快適な柔らかめの足回りは高速道路ではネガに働いています。
直進性は悪くないのです。
コーナーは全般的に苦手。
レーンを維持するのに気を使うタイプです。
過去に、同グレードと思われるレンタカーに中央道で遭遇していますがフラフラしていた事を思い出しました。
車に乗り慣れていない方(レンタカーということで、そう前提)は高速ではツライ車です。
←リアドアのパッキンです。
丁寧に二重です。
もちろん、風切り音なども少なめ。
柔らかめの脚なども、運転手以外には優しく作用します。
参考として・・・
タイヤを交換した、走行距離9万kmのアウディA6オールロードクワトロ=80点
メルセデス・ベンツT1Nの購入時=50点 現状は65点
メルセデス・ベンツEクラスワゴン('07モデル)=70点
ハイエース・グランドキャビン=50点
スイフト1.2L+CVT=40点
高速を降りた段階ではスイフトの印象は良い物ではありませんでした。
世界戦略車の割りには・・・高速移動が品素すぎると・・・
しかし、高速道路を降りれば、そこはスイフトのホームグラウンドです。
平日の環八を高井戸から南下します。
予想外のお知らせです。
乗用車(軽自動車除外)としてはここ数年で最低の評価とします。
郊外や高速道路では気にならなかったCVTの悪い癖が全開に押し寄せます。
増速・減速を問わず、CVTは常に「モワモワ」とします。
アクセルのツキは悪くないのです。
この点は良いと言っても良いかもしれません。
概ね・・・
日本向けにチューニングされた結果とも言えます。
都内メインなら、トルコンATを推奨します。
スズキも、この点は認識しているようで・・・
ラインナップのメインはトルコンATになっています。
どうしても他社対抗でCVTを揃えなければいけなかったんでしょうね。
都内での仕事を終えて山梨に帰ってきました。
時間は午後の10時を回っています。
高速燃費は良くない
往路の燃費は15km/Lです。
やはり、良いとは言えません。
疲れると、車の特性が良くわかる
上記していますがこの車は都内では不快な車です。
思いっきり、疲れました。
疲れは帰りの高速道路でピークになりました。
注意していないと、白線を踏みそうな雰囲気です。
走った距離は300km以内ですが他の車(アウディやメルセデスのEセグ)で1500km走った時よりも疲労感があります。
高速道路で、長距離を走ろうと考えているかたの選ぶべき車ではありません。
小さい車は無理がない・・・訳ではないのです。
フォードのKaなどはスイフトよりも小さいですが高速の疲労度は少なめです。
スイフトには期待していたんです。
評判が良いですからね・・・
ところががっかりな結果に終わりました。
価格を見ると・・・この内容でも腹立たしくないのです。
驚異的な価格と装備内容です。
ノートはとても良い車ですがスイフトの価格をみなければ、とても良い車です。
スイフトも上級グレードなら・・・
評判通りの、車なんでしょうね。
ここで、各グレード共通の欠点を・・・
←運転席から、フロントガラスを撮影しました。
着座位置にもよりますが私はダッシュボード上の合わせ目がいつも目に入る位置に来てしまいました。
これが気になってしまいました。
この点は全グレード共通でしょうから、試乗の際には気をつけてください。(晴れの日に確認することを推奨)
良い所は何よりも価格設定です。
中途半端な軽自動車を購入するよりはスイフトの方が幸せです。
「疲れる」といっても、今回の試乗の様に長時間且つ、長距離の場合です。
通常の通勤距離ではこの点は問題にはなりません。
すると、通勤快速としての購入と仮定すれば・・・
確かに選択肢の一つかもしれません。
私としては高年式中古車のトルコンATの方を推奨しますが・・・
なお、社内で試乗会をやった限りは・・・
酷評は私のみ・・・概ね評判は上々でした。
これを書いている今(翌日の昼)は疲れが抜けません。
やはり、国産コンパクトでの長距離移動にはムリがあるようです。
スズキも、ニッサンと同じように、「CVTが燃費がよい」と演出をしたいようですね。
1.2LとMTが設定されている1.3Lの圧縮比の差別化は何なんでしょう・・・(圧縮比11で、レギュラー指定・・・ハイオクを入れれば良い車になるのかも?)
国産メーカーからは、「日本のユーザーはテレビCM誘導すればOK」などと思われているのでしょうね。。。