日産ノートに乗ってきました。
本当はエクストレイルのディーゼルに試乗したかったのですが試乗車の用意が無いとの事で、「ノート」の試乗をお願いしました。
基本的にはCVTはキライなのですが・・・
コンパクトカー+CVTの歴史が長い日産で、最新のCVTの出来を確認したいと考えたからです。
もちろん、出来がよい場合は・・・購入の可能性もあります。
いつものように、結論から行きます。
スッキリ系で好印象。
安全なコンパクトカーを捜しているなら、推奨します。
購入を迷っているなら・・・買って良しです。
テレビCMでは、「ビュンビュン系」とされていますがそれは違います。
この車は、「ビュンビュン」走らせるとストレスが貯まります。(CVT起因)
右足を上手につかって、車内が騒がしく無いような走りをすると・・・
低燃費で、「サラ~」とした乗り味を楽しめます。
そこで、「スッキリ系」とさせて頂きました。
15分程度の試乗では指摘出来る欠点は一つです。
中高速域からの減速時に、エンブレが「もわもわ~」と効いてくる(CVT起因)
マーチとの比較ならノート。
ヴィッツとの比較ならノート。
スズキの軽自動車との比較ならノート。
最新式のダイハツの軽やフィットなどと比較するならお好きな方を。
良い意味でルノーの影響を強く受けていると感じました。
下記で触れますがヨーロッパではMTでビュンビュンなんでしょうね。
1500ccのエンジンにMTを組み合わせるなら、非常に良い車になると予測出来ます。
ノートの試乗中に強く感じたこと・・・
「これはMTで乗りたいな・・・」
これを営業さんに伝えたところ意外な答えが返ってきました。
営業:「つい最近MTがでましたよ!」
意外な答えでした。
しかし・・・が付きます。
MT設定があるのはノートの中でも「スポーツ」グレードのみです。
試乗を行ったベーシックなグレードには設定がありません。
さらに面白いのはスポーツグレードにはMTの設定しかありません。
ベーシックグレードはCVTのみ
スポーツグレードにはMTのみ
これを、どう読み解くかです。
答えは主要諸元にありました。
グレード | 車重 | エンジン | 10.15モード燃費 |
ベースグレード 1,500cc+CVT |
車重1090kg |
1,498cc 109PS 15.1kgf・m 10.5(レギュラー指定) |
19.4km/L |
スポーツグレード 1,600cc+MT |
車重1,050kg |
1,597cc 109PS 15.5kgf・m 9.8 |
15.6km/L |
ご苦労様でした。
どうしてもMTを出したかったのでしょうね。
けれど「CVTが燃費が良い」というイメージ戦略をとってきたことから、カタログ上で矛盾が発生するのはまずかったのでしょう。
工夫した結果がこの表に現れています。
CVTの方が燃費がよく見えるように涙ぐましい努力をしています。
40kgも軽く、MTであるスポーツグレードの燃費を下げるために、圧縮比を意識的に落としています。
スポーツグレードで100cc多いのに・・・
差はトルク2%程度の向上のみです。
馬力に至っては同一です。
排気量は6%以上の差があるにもかかわらずです。
1500ccのエンジンにMTなら、モード燃費は20km/Lを超えるでしょう。
なぜ、そのグレード設定がないのか・・・
繰り返しになりますが「CTVが燃費がよいというイメージを崩さない為です」
このページの、この位置を読んでいる方は相当な車好きと分析します。
そんなあなたでも・・・最新のCVTはMTよりも燃費がよいと思っていませんか?
それでは以下で詳しく解説します。
同じエンジンを積んでいる車で、CVT・トルコンAT・MTのモード燃費の比較が出来る車は無いかと捜したのですが・・・
見事にありませんでした。
国産メーカー各社は見事に「CVT庇護」を行っています。
面白かったのはダイハツ・ミラの主要諸元でした。
CVTがなにが何でもMTよりもモード燃費を良くするために・・・CVTにのみアイドリングストップを設定しています。
また、エッセにはMTとトルコンATから選択。
ミラではMTとCVTから選択・・・と何が何でも、CVTは燃費が良いと言うイメージを崩す気が無いようです。
しばらく、ネットで捜しましたが疲れました・・・
これでは私がウソを言っている見たいです・・・
ケチなフランス人がディーセル+MTに乗っている・・・では説得力が欠けますね。
初代インサイトは5MTだった・・・ではどうでしょう?
どちらにしても、この件を徹底的に調べたい方は・・・モーターファンの別冊に「ミッション」か「駆動系」の回に詳しく書かれています。
大きな書店にありますので、そちらをご覧下さい。(出来れば購入してください。私も買ったのですがどこかに貸し出してしまったようです)
※初代ヴィッツには燃費アピールグレードであるMTの一部にアイドリングストップが付いていたと記憶してます。