昨日ですが都内にロケハン(空撮仕事)に行ってきました。
ロケハンなので、T1Nを出動させる理由がありません。
ならば、もうすぐお別れとなるBMW116を試そうかとも思ったのですがこちらは道路工事のもらい事故の検査の為、出動不可能。
つまり・・・主要な社用車が全滅。
この日に乗っても良い車は最近購入したばかりのC30のみでした。
納車の時も含めると4回目の高速です。
今回は試乗記ですので、キチンとメニューを決めてC30の高速道路のインプレッションを行います。
往路は'09/12/08 「高機能アスファルトでの降雨。燃費はどれだけ悪化する?」に用いた条件とほぼ同一です。
中央道上り線の勝沼インターから石川パーキングまでで計測しました。
時速100km/hにてクルーズコントロールを設定。
天候は、「晴れ」荷物は少し多め(40kg程度)。
この先に書きつづりますが少し評価に困っています。
過去に経験をしたことがないキャラクターの車です。
ボルボだからなのか、C30 R-dsignだからなのか・・・
とにかく、不思議な車でした。
計測終了ポイントの石川SA登りにて撮影。
A6では14.5km/Lとなる条件で、16.1km/Lとなりました。
車が小さい・エンジンが小さい事を考えると当然の結果と言えます。
ここでの収穫は100km/hのクルーズコントルール使用時の快適性。
メルセデス・ベンツの先代Eクラスの快適仕様(タイヤ厚め)と同等と評価します。
とっいうよりも・・・乗り味が「そっくり」
ボルボ標準装備の、「中立付近のモヤ」
C30 R-dsignはこれが少ない事が購入時の大きな理由。
一般道での試乗では、「全ての社員がOK」=誰にでもすすめられる車としてブログもどきでは記しています。
これには但し書きが付きます。
高速道路では不感帯が増える傾向にあります。
この、「不感帯」の感じがW211に似ています。
あちら(Eクラスは)、レーン内を常にフラフラ。
車を信じて、ハンドルを動かさない様に走ると、真っ直ぐ走る。
C30はフラフラはしません。しかし、ハンドル操作には必ず不感帯がつきまとう。
この不感帯は速度・コーナーの曲がりなどから程度は一切推測出来ない。
手練れが飛ばすと気疲れするタイプの車でした。
つまり・・・私の長距離移動の相棒にはなり得ない車なのです。
高速で出てくる不感帯を、私は極めて嫌います。
この不感帯がクルーズコントロールを使うと消えてしまいます。
この消えた時の走りがEクラスに「そっくり」だったのです。
速度100km/Lと限定すると、最上級クラスの快適性です。
A6は純正タイヤから履き替えて、この項目でEクラスを超えてきました。
そのA6も・・・100km/hとスピードを限定するとC30の方が勝ります。
往路を終えたときの、私の頭の中・・・
「徹夜で1,000kmを走り切るには最適な車では・・・」と感じていました。
この頃は空撮時にはT1Nで出動しています。
都内の打合せはP1800。
500km以上の移動はオールロード。
しかし・・・オールロード出動時に、荷物は少ないのです。
T1Nの導入前は空撮に用いるヘリウムガスボンベの搭載から、広大な荷室とエアサスが必要でした。
今はその用途が無くなっているのです。
つまり・・・
1日1,000kmを超える「打合せ」などの仕事にはC30が使えるのではないかと・・・
購入時には予想にしていなかった、意外な方向性が見えてきました。
仕事が終わってから、復路に入りました。
往路ではもの凄い印象の良い結果になっています。
復路は私のファーストカーになる可能性を探って、徹底的にテストに入っています。
60点
当然ですがクルーズコントロールは使えません。
変動するスピード変化に対する追従性は合格。
「ブレーキが甘い」という方がいるかもしれませんが・・・キチンと踏めば、しっかり効くので合格。
点数を大きく落としたのが「不感帯」
わかる方向けに書きますと・・・
金曜の夜のC1ではタクシーについていくと怖くなるレベルのハンドリングです。
つまり・・・C30は多摩ナンバーの個人タクシーには向きません。
ちなみに、私のファーストカー評価は首都高の重要度は低め。
なお、A6オールロードクワトロはこの項目80点。
新型Eクラスは90点。
アウディのCVT装着車は50点以下。
85点
曲がらなければ不感帯は気になりません。
この条件なら燃費は16km/L以上。
20点
一生懸命走りました。
その結果がこの点数です。
全ての項目で大きな減点対象が無いことがC30 R-designの美点だったのですが・・・
初の大幅減点ポイントが発覚しました。
この項目に関してはトヨタ車と同様の評価とします。
つまり・・・危険と言えるレベルの仕上がりです。
まちがっても、この車で「高速でがんばってはいけません」
あらゆるヨーロッパ車に置いて行かれるのは当然です。
この、「怖さ」は狙っているとしか思えません。
普通の方なら、「ぼ~」と乗っていれば自然と100km/hになってしまう車です。
出せるのですが・・・120km/h以上にする気がおきない車です。
1,000kmの走行中には、「がんばらなければ、いけない」事が時折あります。
アウディはこの項目が・・・限りなく満点。
特に、「雪」「雨」が絡むときは世界最高クラスの評価をします。
ここの点が低すぎる事が私のファーストカーに選択出来ない最大の理由となります。
クルーズコントロール100km/hの評価は95点。
クルーズコントロール110km/hの評価は65点。
速度を上げると、評価は大幅に落ちることになります。
この10km/hの差で、足回りがしっかりと働く速度域に入ってしまうようです。
100km/hでは感動の嵐でしたが110km/hでは普通の欧州車程度の評価になってしまいます。
とてつもなく快適な100km/hクルーズコントロールと、速度を上げた際の評価に差がありすぎます。
これが私のファーストカーに出来ない理由と書きました。
しかし・・・
普通の方の車と考えれば、まったく違った評価になります。
高速1,000円を利用して、東京から福島(片道300km)に行くと考えると・・・
C30 R-designはとても魅力的に感じます。
と言うよりも、ベストな一台です。
私がネガとして上げている「一生懸命」は普通の方には一切必要としない話です。
私自身も・・・年に数えるくらいしか用いない速度域です。
なので・・・何度もC30で高速に入っていても気が付けなかったのです。
ただ、普通に高速道路を走っても、気持ちの良い車でもありません。
高速道路の気持ちよさなら、ムルティプラの方が上。
ボルボ240に乗っているときにはいろいろと足回りに手を入れていました。
←写真は会社設立当時のファーストカー。
ダウンスプリング+ビルシュタイン。
山岳高速道路の、「下り」では普通のドライバーさんは付いてこれませんでした。
今でこそ、「吊し」で乗っていますが一通りの経験者なんですね。
その経験で思い出しました。
「海外通販なら、対策部品が有るのではないか・・・」
ボルボの不感帯は意識的に組み込まれているものです。
C30はあのフォーカスの兄弟。
キチンと手を入れれば・・・ワークスマシン(もどき)になる素性を持っています。
バネ・アブソーバーは現在のバランスが絶妙。
ハンドルの初動時に発生する、「ふにゃ」のみに対策すればOK。
あの、「ふにゃ」はステアリングラックの様な大物で対策しているとは考えにくい。(ここですると、原価が上がりますから)
一番疑わしいのはリンクと睨んで、懐かしい海外サイト(アメリカ)をのぞきに行くと・・・
そこには、「Heavy Duty Endlinks」なる、バーツが存在していました。
察するに、ボルボの不感帯キャンセラーです。
唯一の欠点と言っていい、高速域の不感帯が無くなるなら・・・
C30は私のファーストカーになる可能性大です。