事務所の神棚です。
うるさい方なら・・・
「棚板がない」
「灯籠がない」
色々と意見はあると思います。
私は・・・
大切なのは神棚があること。
こう思っています。
神棚の飾り方などはネット上に十分な情報があるはずです。(どれも似たり寄ったりですが・・・)
自身が信じる通りにすれば良いと思います。
ただし・・・
「家が洋風だから」とか、「デザイン事務所」だからとの理由で神棚を置かないのはどうかと思います。
私は10年ほど前までは伝統工芸の職人でした。
作例=自宅の仏壇組子
社寺仏閣でも一流どころの制作を行う工房で修行をしています。
埼玉/原口工芸
仏壇屋さんの営業より、遙かに神社仏閣の知識と経験を持っています。
建物という限定では宮司さんよりも詳しいのです。
また、時として公式の解説文章よりも深い説明ができます。(作り手の気持ちが読めますから)
全くの素人ではないという前提にて、事務所の神棚の状態を説明します。
この神棚は2年ほど前の事務所増改築の際に新設しました。
それ以前は自宅(同じ敷地に自宅と会社)の神棚で兼用している状態でした。
あまり良いことでも無いので、事務所改築のタイミングで神棚を備えました。
神棚の向きは南か東向きが一般的です。
この事務所では建物の向きの関係から、「南東」になりました。
事務所の神棚の場合は向きよりも、人が背を向けないことの方が重要と思います。
普通の事務所なら、部課長の席が・・・これに該当しますので気をつけて下さい。
向き以上に大切なのが「静か」「清潔」です。
デザイン(Web制作)事務所ならではの問題がここで発生します。
ディスプレイに反射が入るのと困るので、事務所の開口部は南東方向のみに制限しています。
つまり、神棚と同じ方向です。
ディスプレイを素直に設置すると、全ての人員が神棚に背を向けることになります。
この様になってしまう場合は方向に拘らずに、背を向けないことを優先するべきです。
この事務所のデスクは以下の方向に向いています。
北西×3
北東×4
なんとか・・・神棚には背を向けない配置です。
仕事の為に、窓の位置まで変える増改築を行うデザイン事務所も少ないとは思いますが・・・
ご参考までに。
一般的には雲板などにより、天と見なすようですが・・・
神棚を踏むことは避けたいです。
可能な限り、神棚の上は何も置かないようにつとめるべきです。
マンションなどの場合は避けようが無いので、この点は納得しましょう。
イメージ的には上層階は、「別のお宅」という考えで良いと思います。
困るのは戸建ての場合です。
神棚の上は間違いなく自宅なのです。
神様に守ってもらうべき領域なのです。
都合の良いときだけ・・・「空とみなして」というのはどうかと思います。
そういっても総二階になりやすい日本の住宅では神棚の向きを南か東に持っていくと自然と神棚の上は二階になります。
3尺(1m)ほど、2階の壁を後退させていも改善しません。
神棚や仏壇の上がトイレ・収納・通路・居室のどれが来ても・・・イヤな物です。
この中で選べと言われると・・・収納でしょうか?
ウォークインではなく普通のクローゼットが良いと思います。(人が踏まないため)
自宅の神棚の上は屋根裏収納になっています。
物を置くのもイヤなので・・・神棚の直上だけは何も置かないスペースになっています。
棚板は桧の無節が良いと思います。(完全に個人の趣味)
節があっても、ツキ板などと呼ばれる張り物は避けたいところです。
お店では、「タイコ=中身が空洞」になっていなければ、「ムク」と呼ぶ習慣があったりします。
ムク材かの見極めが出来ない場合は・・・頑張って下さい。
なお、事務所の神棚に棚板が無い理由は・・・
納得出来るような材料が手元に無かったからです。
職人時代の名残で・・・事務所の倉庫には天然(樹齢300年以上クラス)の桧が購入価格にして数百万円ストックされています。
とても良い材料なのですが神棚用としては厚みが足りません。
組子に用いる為の製材なので、原材料の段階で厚みが15mmありません。
神棚としては1寸2分(36mm)くらいが厳かで良いかもしれません。
この事務所のように、小さい社なら、8分(24mm)くらいがバランスが良いでしょう。
1日と15日に「榊を交換」としているのが一般的です。
私は・・・この日を積極的に外します。
例えば・・・12日とか26日に購入しています。
このタイミングの場合は15日に備えて入荷している大量の榊から良い物を選べます。
榊の交換タイミングは、「いつか」ではなく「榊の程度」重視です。
故に・・・室温が高くなる夏場の交換サイクルは短くなります。
1週間に2回などというときもあります。
逆に冬季は1ヶ月換えないなどということもあります。
なお、私の住んでいる山梨ではホームセンターやスーパーなどで榊を購入するのが一般的です。
本物の、「榊」もありますが「非榊」「姫榊」「ひさかき」と呼ばれる代用品も売っています。
私は中国産の、「榊」よりも、国産の、「姫榊」を好んで購入しています。
この写真は仕事中に自生した榊を撮影したものです。
場所は山口県になります。山口には榊の畑も、見ることが出来ました。関東の人間には少し新鮮でした。
1年ほど前に撮影を行いました。ブログもどきに使おうと思いつつ・・・1年が経ってしまいました。
高さ1.8mなら踏み台無しで、お供えができます。
目線よりも低いのは問題です。
高すぎて、お供えをするのに踏み台がいると、日々の事ですので面倒です。