「CVTがエコと言う方向で行きましょう!」
これが国産メーカーの統一されたマーケティングプラン。
この目論見の僅かな解れにつっこみます。
| 機種名/駆動方式 | FX/FF | FX/4WD | FXアイドリングストップ/FF | FXリミテッド/FF | FXリミテッド/4WD | 
| 
						全長 全幅 全高  | 
					
						3,395mm 1,475mm 1,660mm  | 
					
						← ← ←  | 
					
						← ← ←  | 
					
						← ← ←  | 
					
						← ← ←  | 
				
| 車両重量 | 
						5MT : 800 4AT : 810 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 850 4AT : 860 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 840  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 830 CTV : 850  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 880 CTV : 900  | 
				
| タイヤサイズ | 145/80R13 75S | 145/80R13 75S | 145/80R13 75S | 155/65R14 75S | 155/65R14 75S | 
| 価格(税込) | 
						5MT : 1,071,000 円 4AT : 1,071,000 円 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 1,188,600 円 4AT : 1,188,600 円 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 1,197,000 円  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 1,181,250 円 CTV : 1,212,750 円  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 1,298,850 円 CTV : 1,330,350 円  | 
				
| 
						燃料消費率(km/L) 10・15モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 23.5 4AT : 22.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 21.5 4AT : 20.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 25.0  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 21.0 CTV : 23.5  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.0 CTV : 22.5  | 
				
| 
						燃料消費率(km/L) JC08モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 22.0 4AT : 20.4 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 20.6 4AT : 19.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 23.6  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.4 CTV : 22.4  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 19.0 CTV : 21.0  | 
				
			この表はCVTやアイドリングストップでエコ運動をしているメーカーには頭が痛いデータ。
			他社的には「スズキさん、お願いしますよ~」と言ったところ・・・
			
			この表にはネタが満載。
			以下で、詳しく。
		
| 機種名/駆動方式 | FX/FF | FX/4WD | FXアイドリングストップ/FF | FXリミテッド/FF | FXリミテッド/4WD | 
| 車両重量 | 
						5MT : 800 4AT : 810 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 850 4AT : 860 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 840  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 830 CTV : 850  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 880 CTV : 900  | 
				
| タイヤサイズ | 145/80R13 75S | 145/80R13 75S | 145/80R13 75S | 155/65R14 75S | 155/65R14 75S | 
| 
						燃料消費率(km/L) 10・15モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 23.5 AT+1.5 4AT : 22.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 21.5 AT+1.5 4AT : 20.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 25.0 AT+3.0  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 21.0 CTV : 23.5 AT+2.5  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.0 CTV : 22.5 AT+2.5  | 
				
| 
						燃料消費率(km/L) JC08モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 22.0 AT+1.6 4AT : 20.4 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 20.6 AT+1.6 4AT : 19.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 23.6 AT+2.8  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.4 CTV : 22.4 AT+2.0  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 19.0 CTV : 21.0 AT+2.0  | 
				
			この表のモード燃費とグレードの関係をじっくりと見てください。
			すると、ある一定の法則が見えていきます。
			燃費は車重・駆動形式・タイヤのサイズなどから差が出るのはこのページを見ている方には当然の事柄。
			
駆動方式とミッションの違いで、ここまでスッキリとした差が付くはずがない
			ここはわかって頂けると思います。
			つまり・・・モード走行のカタログデータは実測値からある程度の脚色が許されているのか?と疑いたくなります。
			さすがに、プラス方向に動かすのはマズイので、マイナス方向なら、「○%までは可能」などとされているのでしょうか?
			
			
			10.15モード走行
			1): 「FX/4WD 4AT」と、「FXリミテッド/4WD 4AT」の比較:燃費は同一(タイヤサイズ・車重が異なる)
			2): 「FX/FF 4AT」と、「FXリミテッド/FF 4AT」の比較:燃費は1.0km/Lの差(タイヤサイズ・車重が異なる)
			3): 「FX/FF 5MT」と、「FXリミテッド/FF CVT」の比較:燃費は同一(タイヤサイズ・車重が異なる)
			
			JC08モード走行
			1): 「FX/4WD 4AT」と、「FXリミテッド/4WD 4AT」の比較:燃費は同一(タイヤサイズ・車重が異なる)
			2): 「FX/FF 4AT」と、「FXリミテッド/FF 4AT」の比較:燃費の差は無し(タイヤサイズ・車重が異なる)
			3): 「FX/FF 5MT」と、「FXリミテッド/FF CVT」の比較:燃費は異なる(タイヤサイズ・車重が異なる)
			
			
			いろいろ書きましたが結論。
			ワゴンRのカタログデータは気分で決めている。
			
			もしも「気分」で無いとすると・・・
			相当な計算と準備を経て、テストに臨んでいる。
			
			そこまで、コストをかけていないとすると・・・
			客なんて「こんな物」という見切りをしている。
		
| 機種名/駆動方式 | FX/FF | FX/4WD | FXアイドリングストップ/FF | FXリミテッド/FF | FXリミテッド/4WD | 
| 
						燃料消費率(km/L) 10・15モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 23.5 4AT : 22.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 21.5 4AT : 20.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 25.0  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 21.0 CTV : 23.5  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.0 CTV : 22.5  | 
				
| 
						燃料消費率(km/L) JC08モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 22.0 4AT : 20.4 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 20.6 4AT : 19.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 23.6  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.4 CTV : 22.4  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 19.0 CTV : 21.0  | 
				
もう一度確認。
			スズキ以外のメーカーでは同一車種にAT・MT・CVTの設定はありません。
			(2011年11月現在)
			「CVTがエコである」と国内では歩幅を合わせているとこに、「それほどでもない」と一般大衆が気がつかない為。
			国内ではMT比率を高めても自動車メーカー的には美味しい所が無くなってしまう。
			裏で何があるかは知りませんがこの事実がわかりにくくなっているというのは間違いありません。
			
			以下、参考まで
			2008年 日産「ノート」試乗 好ましいスッキリ系
			この時にはAT・MT・CVTの燃費に関する関係が容易に推測出来るような車種は国内には存在していませんでした。
			このページを見ている方はMTやロボMT。もしくはDSGの方が燃費が優れるとうっすらとでも理解していると思います。
			しかし、明確にCVTよりもMTが優れると・・・
			酒の席で友人を論破するほどの確証は無かったことでしょう。
			
			その理由は明確です。
			国産メーカーは一般の方が「証拠」と示せるような具体例を用意させなかったのです。
			
つまり、同一車種の中で、AT・MT・CVTを設定しないことにより「比較させない」環境をつくっていました。
			本題に戻ります。
			FXとFXリミテッド。
			同じエンジンを積んでタイヤサイズが違う。
			しかし、AT・MT・CVTの設定がある。
			他のメーカーが禁忌としていたゾーンにスズキは突入してしまいました。
			普通に考えれば・・・
			同じ車種の同グレードの中で、ATとCVTの選択が出来るというのは・・・
			今までの常識には無かった価値観です。
			ワゴンRによってMTとCVTのカタログ燃費上のスペック比較は可能になってしまいました。
			
			10・15モード走行では・・・
			MTとCTVの燃費は同一。
			※タイヤサイズはCVTに不利
			
			JC08モード走行では・・・
			CTVの燃費が優れる。
			※10・15モード走行と車側は一緒
			
4ATはJC08モード走行でも燃費が変わらない・・・
			他の国産メーカーからクレームが入っても、言い返せるだけの準備がされていると思います。
			これを持って、MTの方が燃費に優れると言い切れないとも思います。
			
			しかし・・・
			十分、胡散臭いとは感じられると思います。
			
どう考えても、矛盾の固まり。
| 機種名/駆動方式 | FX/FF | FX/4WD | FXアイドリングストップ/FF | FXリミテッド/FF | FXリミテッド/4WD | 
| 主要装備 | FX | 
						← | 
					
						← | 
					FXリミテッド | 
						← | 
				
| 価格(税込) | 
						5MT : 1,071,000 円 4AT : 1,071,000 円 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 1,188,600 円 4AT : 1,188,600 円 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 1,197,000 円  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 1,181,250 円 CTV : 1,212,750 円  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 1,298,850 円 CTV : 1,330,350 円  | 
				
| 
						燃料消費率(km/L) 10・15モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 23.5 4AT : 22.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 21.5 4AT : 20.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 25.0  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 21.0 CTV : 23.5  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.0 CTV : 22.5  | 
				
| 
						燃料消費率(km/L) JC08モード走行 (国土交通省審査値)  | 
					
						5MT : 22.0 4AT : 20.4 CTV : - - -  | 
					
						5MT : 20.6 4AT : 19.0 CTV : - - -  | 
					
						5MT : - - - 4AT : - - - CTV : 23.6  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 20.4 CTV : 22.4  | 
					
						5MT : - - - 4AT : 19.0 CTV : 21.0  | 
				
CVTとアイドリングストップで、¥126,000
			スズキがCVTとアイドリングストップを本気で売ろうと考えていない(その時点では)事が明確に感じ取れます。
			
			
			・燃費スペシャルとして「FXアイドリングストップ」を用意
			・他社対抗としてCMにはCVTもアイドリングストップも出す
			・実店舗では価格に差を付けてATに誘導
			
			
			なお、仕組みが単純であることからCVTが常識的にはもっとも安価です。
			この点は安価であることが生命線のミラ・イースはCVTのみであることからもイメージ出来ると思います。
		
			同一車種の中でATとCVTが選択出来るのは・・・
			アルト(2009年12月)とワゴンRです。
			興味深いのは最近の車種からは同じ事が出来なくなっている。
			
			あくまで私見ですが・・・
			VWとの資本提携が何らかの影響があったと思っています。
			エンジニアリング的にはDSGが燃費の点では、「正しい」回答。
			将来的にDSGを搭載する可能性もあるので、「極端にCVT庇護」というイメージを持たれるのはマズイ。
			
			興味深いのはつい最近の、「低燃費ならスズキのエコカー」キャンペーン。
			このCMではアイドリングストップとCVTという国産ではお約束の流れを軸に組み立てられています。
			キャラクターは新設定し、他社に遅れを取っている「新デバイス」によるエコのアピール。
			タイミング的にはVWと提携解消と完全一致・・・
			
			書くまでも無いかと思いますが・・・
			ワゴンRとアルトの次のモデルチェンジではATは廃止。
			他社と同じ様に、CVTの庇護。
			これがこれからのスズキのプランです。
			
			VWとの提携解消の理由は不明とされていますが・・・
			世界標準と日本標準の差が埋められなかった。
			こんな事が理由かも知れません。