今回は車好きが一度は考えるであろう、左ハンドルと右ハンドルのメリットとデメリットについてです。
こんな考え方もあるんだ~ 程度の軽い気持ちで読んでください。
←ガレージに眠っているボルボP1800 '72年式
国内では右ハンドルの個体が殆どですがパーツの入手性・ブレーキの取り回しを考えて、敢えて左ハンドルを購入しています。
「日本で乗るには右ハンドルが良い」というのが私の基本的な考えですが例外もあるよという一例です。
私が考える左ハンドルの最大のメリットは山岳高速道路の深い右コーナーでの視界です。図中①
右レーンを走る右ハンドル車ではこの条件がもっとも右ハンドルのデメリットを感じる瞬間です。
中央道や東名に点在する「R300以下の右コーナー」が該当します。(中国道も・・・)
この様な場所は事故の発生ポイントであることも多いため、少しでもはやく前方を知りたいのです。
(この価値がわからないと言うと・・・話が終わってしまいますが・・・)
中央分離帯は反対車線のヘッドライトのまぶしさを切る目的で何らかの障害物(植栽やパネル)があることが一般的です。
反対車線越しに、前方は確認出来ません。
なお、新名神高速道路では明確に対策が施されています。
追い越し車線の右側の路側帯が広め。
これは事故の際のエスケープゾーン確保と、右コーナー追い越し車線の視野対策です。
もちろん、左コーナー+左ハンドルの組み合わせはコーナーの曲がりも強くなるので悪化しそうなのですが・・・図中②
路側帯があることから、そんなに悪くならないのです。
追い越し車線の右側のスペースは少ないことが殆ど、走行車線の左側には路側帯があることが多いのです。
意外と、左ハンドル+左車線+左コーナーは気にならないのです。
第1車線(左側)は速度も低め。
高速では左ハンドルが有利です。
狭い道の左方向の死角の多さ。
これがあまり語られていない左ハンドルのデメリットです。
図中の20m程度先の左側の男の子(図中①)は左ハンドルの車では見つけることが出来ません。
右ハンドルと比べると、わずか数メートルの差なのですが事故になるかどうかを決定づける距離と考えます。
「左ハンドルは右側がよく見えるぞ!」
そんな意見もあるかもしれませんが却下します。(図中②)
確かに、その通りなのですが左ハンドルの左の視界の悪さに比べれば、無視出来るレベルの話です。
仮に飛び出しがあったとしても、控えの距離(図中③)があることから事故の可能性はぐっと減ってきます。
また、左ハンドルの場合は細い道から大通りなどに出る際に道路反射鏡が合わないというのも無視出来ない項目の一つです。
条件によってはミラーが全く役に立ちません。(当然、右ハンドルで最適化されていますので)
奥様方が使う左ハンドルは何も良いことが無いとする根拠です。
このページの最初にも書いていますが私は、左ハンドルを日常的に乗っています。
その前提で書いていきますが・・・
左ハンドルは自動車税や任意保険を割り増しにして排除すべき
と・・・考えています。
・縦列駐車がしやすい
・世界的に左ハンドル
・すれ違いがやりやすい
・左ハンドルしか乗ったこと無い
・歩道に降りやすい
・デザインが良い
左ハンドルのメリットとしてこの様に言われる事がありますが全て却下します。
左ハンドルにより高速道路での重大事故の発生率が下がるよりは、生活道路での歩行者などとの接触事故の可能性が高まる方が遙かに問題です。
ましてや・・・覚悟のない一般の方がファッションで左ハンドルに乗って事故率を高めるのは重大な問題と考えています。
(おばちゃんメルセデス)
ブーイングが出ることを承知で書きます。
左ハンドル容認者のほとんどは考察が足りない方! と思います。
一生という時間を費やしても、物事の本質は見えてこない方と言い切ります。
全ての左ハンドルを否定すのか・・・
これは少し違います。
私自身も、現在進行形にて左ハンドル車両を有しているのは記したとおりです。
左ハンドルについては・・・
ファッションの車から、一歩踏み出し、責任をとれる大人ならOKと思っています。
もちろん、年間で4万km程度、高速を走るなどという方も・・・OKです。
どちらにしても、路上のドライバーの中では一握りの方です。
(私はどちらにも該当)
一般の方は切り捨てて、左ハンドルのメリットとデメリットを掘り下げます。
←過去に乗っていたボルボ240 '93年式(右ハンドル)
縦置き四発のFR・・・新旧を問わず、左ハンドルが設定されている車に、ありがちな組み合わせです。
この場合は排気がエンジン右側。(緑の矢印)
よって、マスターバック(赤の矢印)などは左ハンドル時よりも熱にさらされる事になります。
これにより、マスターバックの寿命が縮むなどということが旧車にはありました。
また、本来の位置に取り付けられたマスターバックに対してロットで延長というパターンがあります。
これはブレーキフィールの悪化を意味します。(私はそれほど重視しない)
そして、不必要な部品は車の重量増と整備性を悪化させます。(こっちは無視できない)
そして、旧車の場合は左ハンドルの方が部品の入手性が良いと言うことも無視出来ません。
私がボルボP1800の左ハンドルを狙って購入しているのには理由がありました。
現代の車で、左ハンドルを狙うとすると・・・
運転環境重視の観点からという事になります。
代表的に左ハンドルが良しとされるブランドは、このページをご覧になる方は知っている事なので書きません。
そこで、雑誌などで取り上げられる事が少ない例として昨今のイタリア車についてご紹介します。
その昔は・・・右ハンドルのイタリア車は良いことがないな・・・と、私は思っていました。
左ハンドルですら、まともな運転環境ではなかったのですから、当然の結果です。
ところが・・・最近のイタリア車の右ハンドルは問題なしが多いのです。
例えば・・・私のファーストカーである、ムルティプラ・・・
インパネに生えているMTシフトレバーは絶品です。
ペダル位置も文句がありません。
極端に中央から離れた座席の位置となることから、左ハンドルを選択すると、上記の左ハンドルのデメリットが大きく出てしまいます。
私以外の人間も運転することが多いことから、ムルティプラの左ハンドルを真っ先に落選させたと記憶しています。
何よりも、右ハンドルの運転環境に、何一つ文句が無かったので右ハンドルを購入しています。
また、アルファ159に至っては・・・左ハンドルの方がペダル位置が悪いと記しておきます。
高速メインの私でも、ペタル位置が悪いという理由から、159を購入するなら右ハンドルとなります。
2015年3月13日加筆:
このページを書いてから6年が経過しましたので加筆します。
この6年間で、以下の輸入車を購入しています。
・ボルボC30(R-Design)['09]
・アバルト500グリージョレコード['13]
・MINI ONE['15]
3ナンバーサイズのC30とMINI(f56)は、何も問題無し。夏期
アバルト500には、左ハンドルの設定がありましたが、右ハンドルの大きなネガが無かったことから右ハンドルを購入しています。
ただし、右ハンドルの環境が完璧とも言えないのです。
フットレストの高さ方向が少しおかしな事になっています。
C30とMINIは、まったく問題無し。
注目すべきはアバルト(フィアット)500。
全幅が少ないところで、右ハンドルの運転環境を改善しようという設計意図が読み取れます。
具体的に言いますと・・・「ハンドルの切れる量を制限して、足もとにスペースを割いている」という設計です。
国産車の多くが、ハンドルの切れ量を優先し、運転環境を蔑ろにしています。
嘘みたいな話ですが、国産車よりも輸入車の右ハンドルの方が運転環境が良いのです。
簡単な比較は・・・ヴィッツとMINIあたりの右ハンドルと比較するとわかります。
なお、昨今の自動車は、側面衝突の観点から全幅が大きくなってきています。
これが、右ハンドル車の足もとを広げている結果になっています。
2015年現在の新型車なら、輸入車の右ハンドル(一部のスポーツカー除く)のネガは何も無しと言って良いでしょう。
左ハンドルが有利なのは、'90年以前の古い輸入車限定と覚えて下さい。