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職人と言えば、飲む・打つ・買う

職人のイメージにこういう言葉があります。

職人は飲む・打つ・買う

本当はその様なことは全くありません。
組子細工(高級建具)の世界のトップクラスはその様な行いをしている者も、考えを持っている者もいません。
どちらかと言うと、この真逆の方向を向いています。

私がお世話になっていた工房=原口工芸ではその当時の職人は一人もタバコを吸っていませんでした。
忘年会などもあったのですがお酒も誰も飲んでいませんでした。
競馬、パチンコなども・・・話をする限りはありませんでした。
私自身も、その当時(修業時代)は全くお酒を飲みませんでした。
本当に貧乏でしたので、肉やジュースなども・・・絶っていました。

90年代前半の話ですので、お酒もタバコも当たり前の時代で・・・こんな感じでした。

この様な傾向は他の職人の世界でも同様では無いかと・・・思っています。
雑音が多い環境では仕事を極めることは不可能と思えます。

組子細工とタバコ

組子細工をつくる職人がタバコを吸わないのには大きな理由があります。
高級な組子細工の材料は桧です。
その桧の乾燥材・・・しかも、脂が多い赤身を用います。
さらに・・・細かい細工をするため、削りカスも大工などが出すよりも遙かに細かくなります。

 桧材の赤身=油多し
 乾燥した細かい削りカス=舞い上がりやすい

つまり・・・
ちょっとした火の気で爆発を起こします。
私も、削りカスの処分(その当時は焼却)の際に、何回か粉体爆発を経験しています。
木工細工の職人の中でももっとも火気厳禁の職場です。

一般の職人のイメージは良くないのが実情

私は職人であることに誇りを感じて仕事をしていました。
今でも、「Webの仕事の前は何をしていたのですか?」と聞かれる事が多いのですが「住宅営業を副業とする職人です」と答えています。
しかし・・・
一般の方の職人というイメージは非常に悪い物なんだなと・・・とその当時から感じています。
上記の、飲む・打つ・買うの様に思われています。
私自身も、そのイメージの為に苦労したこともありました。(職人と言うことを伝えるだけで、悪いイメージを持たれる)

一部の真面目に仕事に取り組んでいる職人の為にも、一般の職人とは違うカテゴリに所属する職人を呼ぶための、新しい呼称は無い物でしょうか?

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