バルーン空撮では機材の重さ1gが非常に重要な意味を持ちます。
重量は、安全性に直結しています。
←ある日の、事務机・・・
メインのデジカメである、キヤノン5Dmk2を軽量化の研究の為にバラしました。
この日は、ミラーとプリズムを撤去により軽量化できないかの研究。
結果は非公開です。
同業者に不要な情報を与えることになるという観点からです。
バルーン空撮屋はここまでやっていますという参考まで。
←レンズ内部の軽量化作業中。
カメラを分解すると、軽量化の為の涙ぐましい努力が垣間見れます。
材料の選定から、形状の最適化まで、1gでも軽くしようと努力しているのがわかります。
さらに、5Dmk2は信頼性に必要ない場所の重量を、画質が向上する場所(例えばマウント)に移動していることもわかります。
軽いけど、写りは良い
このようなメーカーの意図がよくわかります。
一方でレンズ(望遠レンズを除く高級品)に目を向けると・・・
ワザと重くしている?
このような印象しかありません。
材料の選定、素材の厚さの決定。
すべて、「重くなる」事を意図しています。
具体的な数値は示しませんが一般の方がびっくりするくらい、レンズの軽量化は容易にできます。
ボディの5gの軽量化は大変ですがレンズの50gの軽量化は容易です。
ここからが本題。
一眼レフのレンズを購入するとき。
それも、1本10万円以上の、高級レンズを買うときに・・・
ズシリとレンズの重さを感じたことがありませんか?
その重さから、「写りがよさそう~」と感じませんでしたか?
少なくとも、私は感じていました。
同じ金額なら、ズシリと重い方が写りがよいと期待しました。
程度の差はあっても、消費者(高級レンズを購入する層)の多くはこの傾向にあります。
(超望遠レンズは除く)
メーカーの開発する商品はマーケティング部門が握っています。
ハイアマチュア(一部のプロも含む)は重いレンズを好む。(無意識に)
カメラメーカーのマーケティング部門では常識となっているのでは無いでしょうか?
例えば・・・(キヤノンなどメーカー純正レンズ)
・ボディにはチタン仕様があるがレンズには無い。
・カメラホディはマグネシウムだが高級レンズには・・・
・三脚のカーボンは普通なのに・・・
現在の技術では光学部はそのままで軽量な高級レンズはいつでもつくれます。
それがマーケットに無いのは高級品を必要とするユーザーが重いレンズを望んでいるからに違いありません。
ここ数年のレンズはひたすら重くなっています。
それはデジタル一眼レフにより新規に参入したアマチュアが写りがよいと思い込んでいるから。
ひととおり行き渡って、開発余地が無くなると・・・
高級レンズのカーボン化の流行が来ると予測します。
重量は一気に半減。
描写は変わらず。
その時に、誰もが思います。
「なぜ、今まで無かったんだ・・・」
◆今後の流れ
まずはレンズメーカー(シグマなど)からチャレンジングな商品が出ることでしょう。
カーボン外装のF2.8通しのズームなど。(私は必要ありませんが・・・)
それがプチヒットして、他のレンズメーカーが追従。
その5年後くらいにキヤノン・ニコンが参入・・・
F2.8くらいのカーボン外装の純正単焦点レンズ。
これなら、欲しい・・・
私がキヤノン製のカーボン外装レンズを手に入れるの手に10年は必要ですね。