質問:
工作室をつくりたい
回答:
「何をする」工作室かをお伺いします
工作室と言っても、多岐に渡ります。
・陶芸
・手芸
・模型
具体的に挙げているとキリがないほど、趣味の世界は多彩です。
ポイントとなるのは以下の内容。
・隣家との距離
・工作室を利用する時間帯
・騒音
・振動
・粉じん
・必要コンセント
・必要加重
設計のポイントは上記などです。
以下に例を挙げてご説明します。
重量を必要とする機械が必要な工作。
本格的な木工DIYなどが想定されるなら、母屋と離してがベスト。
ガレージと隣接した工作室なら、断熱なども家本体と切り離して考える事ができます。
つまり、建築費も抑えられます。
都市部でも不可能ではありません。
音・振動・粉じんに対してコストをかけて備えれば可能です。
基本は郊外で別棟。
まさに映画に出てくる海外のガレージの雰囲気です。
塗装が必要な趣味の場合は塗装ブースの設置をおすすめします。
設計段階で、塗装ブースの排気について気を使います。
この排気方向が隣家の窓。
それも、夏場は開けられることが予測できる窓に当たるのは問題です。
騒音の種類によって対策が異なります。
小さくても体に響く低周波。
木造住宅では夜間に低周波を完全に消すのは不可能です。
1階に工作室を設けても、柱などを伝わって家全体に響きます。
二階の工作室の騒音を一階の寝室に伝えないのはツーバイフォーでは費用対効果が良くありません。
どのような趣味で、どの時間に何を使って、どういう問題を避けたいのか。
設計士は常識的な範囲では予測が出来ますが予測の範囲を超えてしまうと対応が出来ません。
設計時に、可能な限り具体的に伝えてください。
知らない趣味・工作は別の設計士に相談すること
お施主様の趣味は多彩です。
今まで経験したことの無い、ご要望を受けることもあるでしょう。
どの様な場合も自分での勉強が必要です。
しかし、未経験の案件を担当したなら周囲の設計士に情報を求めてください。
経験者なら、設計に必要なポイントが的確にコメント出来ることでしょう。
事前にポイントが絞り込まれることで、勉強の効率化もできるはずです。
粉じんや塗装を伴う場合は工作室から負圧が発生します。
この負圧も、常に一定ではありません。
通常の空調モードと、負圧が発生しているとの空調モードの二種類をイメージして、住宅内に不要な空気の流れを生まないようにしてください。