一昨日、関越道にて交通事故発生直後の現場を通過することがありました。
現場では不幸にも一名の方がお亡くなりになりました。
ご冥福をお祈りします。
今回は死亡事故に直結する高速道路での事故を少しでも減らすため、私なりの考えを述べさせて頂きます。
是非、一読をお願いしたいと思います。
発生:平成19年12月15日 午前11時過ぎ
現場:関越道 埼玉県深谷近辺
内容:トラックの単独事故
この日は早朝から、群馬県前橋市にて空撮の業務を行っていました。
前橋を10時30頃に撤収し、深谷近辺には事故直後に通りかかりました。(推測事故後10分)
私はドライバーでしたので、安全確保を最優先したため事故の大きさまで把握出来ていませんでした。
路上に散らばった部品の数から、相当大きな事故だろうとは予測出来ました。(同乗したカメラマンから大体の事を聞きました)。
その後にラジオから関越道が通行止めになったことを知り、改めて事故の大きさを確認しました。
年末の休日と言うことから、この事故を含めてこの日の移動中に3件の事故に絡むことになりました。
(1件は車線規制。1件は通行止めの為一般道に回避)
走行距離が多いことから、事故の現場を通ることは多いのですが400km程度の走行で3回の遭遇はかなり多めです。
年末になると、事故が多くなるというのを肌で感じるこの頃です。
今回の事故で私が出来たことは後続車両への通知のみでした。
減速して通過中にカメラマンからは、「ドライバーと思われる人が電話をしている」と情報が来たことと、無傷の車両が何台か路肩に止まっていたので救助は大丈夫だろうと判断しました。
ではどのように後続車に知らせたか・・・です。
当たり前の事なのですが「ポンピングブレーキ」「ハザードの点灯」「減速」という、後続車への告知作業となります。
ただし・・・この動作がキチンと出来ているのは現場では私一人でした。
私も目視が可能な距離になるまでは事故とハッキリとは思えませんでした。
(誰かがハザードでも出してくれれば発見は更に早まったはずです)
ちなみに・・・同乗したカメラマンに同じ条件で、「ポンピングブレーキ」「ハザードの点灯」が出来たかと聞いたところ・・・
「出来なかったと思う」との事でした。
つまり・・・誰も現場に見入ってしまい、ブレーキなどが踏めていないのが実情です。
横転したトラックは路側帯に収まっていたため、深刻な二次的な事故が発生する条件が揃ってはいなかったのですが周囲のドライバーの適応能力のなさには落胆してしまいます。
この様な状態は今回に限りません。
同様に事故や落下物などの際にも、「この人は上手いな・・・」と感じるのは本当に少数です。
より早い異常の発見と判断。
また、実行に移せる行動力が無いと・・・事故直後に歩行者を跳ねるなどの二次的な事故は無くなりません。
普段の心構えがこういうときにハッキリと結果にでると思っています。
過去には・・・
300R程度の下りのカーブにて事故に遭遇したことがありました。
急制動を駆けつつ、ハザードランプをブラインドタッチ(正確には叩く)しました。
ハザードは出せましたがハザードスイッチは壊してしまいました。
私は車両を購入する際に、ハザードスイッチが押しやすいか(ブラインドタッチがしやすいか)を非常に気にしています。
ボルボ240ではブラインドタッチがしやすい位置にハザードを移動しています。
今はこういう所(ハザードのブラインドタッチ)まで、意識した安全性の高い車が増えてきました。
例えば・・・高速域での急制動で自動的にハザードランプを点灯する機能などです。
こういう部分の安全を疎かにしない会社の車を購入したいものです。
いまさらかもしれませんがもう一度出来ているかを確認してください。
誰にでも出来て欲しいこと
後席シートベルト=前席の死亡原因。車外放出の原因
携帯=特に朝に多い。論外
車好きを自認するなら出来て欲しい
月に1度は適正空気圧をチェック=高速での急制動時に大きな差
タイヤの残り溝と年数=古いタイヤは溝があっても止まりません
スタッドレスなら慎重に=止まりません
荷物の拘束=重い荷物は凶器になります(国産車はこの項目がダメ)
車の購入時は楽しみよりも安全性を優先=ちなみに、BMWは安全です
番外=私が実行していること
車両毎に、急制動時の挙動の確認
目が良いドライバーを先行させる
挙動不審車は後ではなく、前を走らせる
事故多発ポイントでは一人になる
どこから当てるのかを決めておく
車の試乗時にはお店の方に断りをいれてから、60km程度から急制動をさせて頂いています。
このテストはその車が脚とブレーキにどれだけのコストをかけた車なのかをハッキリと意識させてくれます。
制動距離を長めにとっても操舵を残そうとする会社。見るべき所が何もない会社。文句なしに素晴らしい会社・・・
社員には同じ条件でトライバーが変わる(私と社員)と制動距離がどの位変わるのかを体験させています。
大体、私の1.5倍~2倍の距離となります。
何回か繰り返すと・・・私と同等まで縮まってきます。
この差の原因はブレーキを踏む力です。
高速道路などでは皆さんが思っている以上の力で踏まないと最短距離で止まることは出来ません。
まして、その制動時にハンドルも生かすとなると・・・相当な心構えと経験が必要です。
免許の書き換え時に、急制動の経験をさせる・・・これにより、高速道路の事故は半減できると思っています。
目が良いドライバーを先行させる=上手なドライバー
この方が前を走ってくれると様々なメリットがあります。
よく知らない道(山梨県在中の私だと、九州の高速道路など)では本当に助かります。
無駄な減速が発生しないことから燃費面でも有利です。
さて、本題の安全に目を向けると・・・
事故現場の通過や、事故がリアルタイムで発生した場合、この様なドライバーなら後に通知してくれる可能性が高いと言えます。
また、通知出来ないとしても、ライン取りの変化などで、事故の発生をより早く気がつくことが可能になります。
この先行する車が自分の乗っている車よりもブレーキ性能が劣る場合は・・・なお良しです。
高速で、危険と思うのは停止後の後からの追突です。
挙動不審車=運転下手
この車が後を走っていると、私が止まりきっても、後から追突される可能性が上がります。
この車が前を走っていると・・・事故現場に突っ込んでいくこともあるでしょう。
しかし・・・私はその事故現場に突っ込む前に、後に事故を通知しながら止まれる可能性が残されています。
このドライバーはどちらにしても事故現場に突っ込みます。(助けられません)
ならば・・・多重事故を一台でも減らすために、私が最後尾を走ります。
もちろん・・・このドライバーを抜き去れる条件なら、一緒には走りません。
事故ポイントでは可能な限り1台で走るようにしています。
具体的に事故ポイントをあげると・・・
・首都高4号上り線・代々木近辺=首都高No1の事故数
・中央道上り線・圏央道とのジャンクション=数ヶ月前に横転している車に遭遇
などが該当します。
しかし・・・上記の二ヶ所はそれほど気にしません(もちろん、注意しますが・・・)
速度域が比較的低い(4号)ことと、エスケープゾーン(八王子ジャンクション)があるからです。
中央道でもっとも怖いのは長野県下り線・阿智村駒場の通称「魔のカーブ」
ここは、「見通しが聞かない」、「逃げ場がない」為、私が走ったことがある道では最も怖い場所です。
昨年も20台以上の多重衝突が起きています。(年間で30回くらいの事故が起きているのかも)
根本的にはここの事故がなくなってくれるのが一番なのですがそれは期待出来ません。
私は自衛策として・・・
魔のカーブに入る直前から、不審車との一緒に走るのを避ける。
数キロ先から、速度をあげて後続車との車間距離を取る。
※もしも、事故が起こった場合に、道路外に逃げ出す時間を稼ぐため。
止まれても・・・後から大型に挟まれれば、どのような車に乗っていても助かりません。
上記した、2006年の多重事故をシミュレーションすると助かる方法はこれ以外は思いつきませんでした。
私は現場付近を通るのは深夜から早朝と決まっています。(撮影などのタイミングから)
これは車を買う段階から考えています。
私の例えると・・・
アウディ A6 オールロードクワトロ 3.2
この車の購入時には2.4(V6 3.2(V6) 4.2(V8)のエンジンを積んでいました(A6)
今後はRS6も出すだろうと考えられたので、最低でもV10の搭載スペースがボンネット内にあると考えていました。
つまり、コンパクトなV6を積んでるので、前方に相当なクラッシャブルゾーンがあると・・・
つまり・・・オールロードクワトロ3.2は前方のクラッシュに極めて強い車と言えます。(普通に走っている市販車では最もボンネットが長い
基本的にはコンパクトな車が好きですが長距離を走ることの多い営業車ではボンネットの長い車を選ぶ傾向にあります。